カジノ含むIR法案、10月前半の衆院通過目指す-自民・萩生田氏

超党派の国際観光産業振興議員連盟 (IR議連、通称:カジノ議連)の萩生田光一事務局長(自民党筆頭副 幹事長)は、先の国会からの継続審議となっているカジノなど特定複合 観光施設の整備を推進するための法案(IR推進法案)について10月前 半の衆院通過を目指していることを明らかにした。

29日のブルームバーグ・ニュースのインタビューで語った。萩生田 氏はIR推進法案について、「衆院のほうは10月の前半には終わらせて 参院に送る」と表明。その後、参院での審議を経て11月30日までの臨時 国会で成立させたい考えだ。

IR推進法案は同議連の細田博之会長(自民党幹事長代行)や萩生 田氏らが昨年12月、議員立法として一部野党議員と共同で国会提出し た。成立後1年以内にカジノ解禁に伴う規制の在り方などを定めた関連 法案を整備するよう政府に求めている。

同法案を審議する衆院内閣委員会は自民党の井上信治氏、参院内閣 委は民主党の大島九州男氏がそれぞれ委員長に就任した。議連メンバー は法案提出には加わらなかった民主、公明、みんなの党にもいる。

政府は7月16日付で元・気象庁次長の渡辺一洋氏を担当の内閣審議 官に任命するなど法案成立を前提にした検討作業を開始している。萩生 田氏によると、ラスベガスやアジアにあるカジノの現地視察なども行っ ているという。

同法案の審議見通しに関する報道を受け、30日の株式市場では下落 していたカジノ関連銘柄が上昇に転じた。セガサミーホールディングス 株は一時、前日終値比2・6%安まで下げていたが、0.1%高の1765円で 終了。日本金銭機械は同4.2%安から0.4%安の2173円まで戻した。日本 金銭機械はカジノで使用される貨幣処理機を製造。セガサミも日本での カジノに参入する計画を明らかにしている。

都市型先行

同議連は昨年まとめた「基本的な考え方」で、カジノを含めたIR は「大都市型」「地方型」の2類型が構想されることが「望ましい」と の見解を打ち出している。

萩生田氏はIR整備は「国際会議の招致などで日本のステータスを 高めることが一義的な目的」と指摘し、都市部で先行して進めるのが望 ましいとの考えを示した。初めの指定は「2-3カ所」と語り、有力候 補地として東京、大阪、横浜を挙げた。地方への誘致については、「観 光客を増やすツールとしてカジノが有効かというのは都市型を見て考え ていく」と話した。

誘致先の県議会や市議会において「少なくとも過半の賛成がないと ころに許可を出す気はない」とも述べた。

税率

カジノに関わる業者に課す税金について萩生田氏は、「高い税率を かけて魅力を失うものであると投資を仰ぐことはできない」と指摘。 「次の観光につながるような仕組みを作りたいと考えている。カジノの 売り上げを国の財政再建のツールにするつもりはない」とも述べたが、 具体的な課税の在り方については言及しなかった。

萩生田氏は、日本人には入場料を課す考えも示し、額は「5000円く らいが一番いい」と話した。同時に、入場者には一定の服装規定を求め ることで、「ゴルフクラブと同じような、ステータスをきちんと持った 日本型IR、カジノにしたい」と語った。

マカオやシンガポールなどで仲介業者がカジノへ有力顧客をあっせ んする「ジャンケットシステム」については、「万が一、反社会勢力が 入り込む余地を作ってしまうと国民の不安を広げる」と指摘。「ジャン ケットがなくても日本のIRは成功できるのでは」と話した。

議連の「基本的な考え方」には、カジノに係る不正行為を摘発でき る査察官を置く方針が示されていたが、萩生田氏はインタビューで、中 途半端な権限を持った職種を作るよりも「警察に任せてしまったほうが いいのではないか」と指摘。最近は政府が「どうせなら警察が責任を持 ってやると言っている」ことを明らかにした。

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