大木に挑む3代目、海外との競争で消えゆく米国のきこり

ルイス・グリーンさんは米アイダホ 州の森林で1日がかりで伐採予定の手ごわい大木に向かって立ってい る。その木はまるで怪物のようだ。

マツ科のポンデローサパインの重さは17トンで、高さは約40メート ルにも達する。19世紀の南北戦争の前から45度の傾斜地に根を張ってい る。木は斜面の谷側に向かって伐採するのだろうか。岩の多い急斜面で なければそれでも良いが、ここでは木は斜面を転がると粉々になってし まうかもしれない。販売可能な状態で製材所で運び込むために、グリー ンさんは山側に向かって木を倒さなければならない。

伐採業者のグリーンさん(24)は、重力に逆らうことについてはほ とんど心配していない。グリーンさんは3代目の伐採業者であることを 誇りに思っている。米国では伐採業は消えつつある職業だ。

祖父の時代には伐採業者は「きこり」と呼ばれていた。父親はおじ のクレイグさんと共に木材会社を運営していた。おじは今でも力強く巧 みに木を伐採する。その姿は少年のころグリーンさんの心をつかみ、今 も脳裏に焼き付いている。

仕事に意義を見いだせない人も、天職を見つけるのが遅い人もい る。グリーンさんは9歳の時にはクレイグさんと一緒に森林に入り、ガ スボンベでおじののこぎりを温めていた。そんな時、グリーンさんは幸 せを感じた。

「他の事もできたかもしれないが、ここで働いている」とグリーン さんは話す。問題はこの仕事をどれだけ長く続けられるかだ。ブラジル など海外の業者との競争は激しく、米政府が保有する森林では伐採規制 もある。このため伐採業は米国で最も急速に消えつつある職業となって いる。

米労働統計局は、伐採業者の数が10年間で43%減少し、2022年まで にわずか3800人になると予想。かつては約50万人いた伐採業者は昨年の 最新統計では5030人にまで減り、最も多いアイダホ州では320人となっ ている。

原題:Lumberjack Clings to Family Business as Job Fades: A Day’s Work(抜粋)

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