福岡市長:法人税17%以下で「アジアのシリコンバレー」目指す-特区

国家戦略特区に選ばれた福岡市の高 島宗一郎市長は、創業5年以内の企業の法人実効税率を17%以下に引き 下げて起業を促す考えだ。

25日に都内で行ったブルームバーグ・ニュースのインタビューで語 った。高島市長は、税制面での優遇などにより起業家を支援し、「アジ アのシリコンバレーを目指していきたい」と表明。法人実効税率が東ア ジアの主要国で最も低い水準にあるシンガポールの17%を下回ることが 福岡市の魅力の「発信の強さ」につながるとも指摘した。

安倍晋三政権は法人実効税率を来年度から数年で現在の約35%か ら20%台まで引き下げる方針。高島市長の計画は創業間もない企業に限 定してさらなる減税に踏み込むものだ。内閣府は2015年度の税制改正要 望で、「国家戦略特区における創業5年以内の一定の企業に対する法人 税の軽減措置の創設」を盛り込んだが、実現には自民、公明両党の税制 調査会の了承が必要だ。

高島市長は、政府が進めている法人減税政策と特区との関係につい て「国全体の議論より先端をいかないと選定した意味がない。税率に関 しても特区の優位性は必要」と語った。

安倍首相は7月、訪問先の福岡市で高島市長や企業家と面会し、 「地方の元気な都市からどんどんベンチャー企業が出てくることが、日 本全体の成長にもつながっていく」とあいさつ。法人減税については、 「成長していく力を持ち続けるためには大切な課題なので、よく検討し ていきたい」と述べた。

岩盤規制

政府は3月、都心部の「東京圏」や沖縄県など6区域を国家戦略特 区に指定。福岡市は創業特区として選ばれた。高島市長によると、福岡 市の12年度の開業率は6.2%で、現在20ある政令指定都市のなかでトッ プ。同市は18年度には13%に引き上げる目標を掲げている。

高島市長は、特区での法人減税について与党の15年度税制改正協議 で了承されれば、国会での関連法案の成立を経て、来年の4月から開始 したいと表明した。

高島市長は「創業5年以内なのにすでに利益を上げて法人税を納め ている企業はほんの一握り」と指摘。「成長の可能性を大きく秘めてい るところのみに、ピンポイントで効く施策」とも語った。財源について 聞くと、対象企業が少ないため「国家の財政にとってのダメージなんて ほとんどない」と話した。

高島市長は1974年生まれの39歳。獨協大学卒。テレビ局勤務を経 て2010年の選挙で、福岡市長として戦後最年少の36歳で当選した。

--取材協力:氏兼敬子.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE