日本株反落、米景気懸念と配当落ち響く-輸出や金融広く売り

東京株式相場は反落。米国で景気に 対する不透明感が広がったほか、為替の円安一服、配当権利落ちの影響 も重なり、輸送用機器や機械など輸出株、証券や銀行など金融株、商社 を含む卸売、陸運株を中心に東証1部33業種中、32業種が安い。

TOPIXの終値は前日比14.48ポイント(1.1%)安の1331.95、 日経平均株価は144円28銭(0.9%)安の1万6229円86銭。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの三沢淳一執行役員は、 「欧州景気と米国ミクロへの懸念材料が出ている」ため、日本株へも悪 影響が及んでしまうと話した。ただし、「配当権利落ち分を考慮すれ ば、指数の下落は1%に満たず、意外に底堅い。海外に比べ出遅れ感が 大きい日本株に対する押し目買い意欲は強い」ともみている。

米アトランタ連銀のロックハート総裁は25日、労働市場の改善や物 価上昇で、2015年の半ばもしくは後半に利上げを開始する環境が整う可 能性が高い、との認識を示した。同総裁は記者団に、来年1-3月にも 利上げに踏み切る場合、経済が3%の成長軌道にあることを示すにはま だ時間を要するため、性急な判断になると指摘している。

8月の米製造業耐久財受注は、航空機を除く非国防資本財(コア資 本財)が前月比0.6%増と市場予想の0.4%増を上回った。全体の製造業 耐久財は前月比で18.2%減少、民間航空機の受注が前月の大幅増の反動 で減少したことが響いた。

ロシアや中東情勢への懸念も強い中、25日の米国株はアップルなど テクノロジー株中心に大幅安。主要3指数は1%台後半の下落率だっ た。「為替や債券市場の米利上げに対する反応が早まったことで、米国 ではドル高による米企業の輸出伸び悩みや金利上昇による住宅市場への 悪影響が心配になっている」と、楽天証券経済研究所の土信田雅之シニ アマーケットアナリストは言う。

下げ渋り、日経平均配当落ちは92円強

この日のドル・円相場は一時1ドル=108円48銭と、前日の東京株 式市場の終値時点109円17銭に比べ円安の勢いが一服した。きのうの海 外時間では、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革法案が 提出されるタイミングをめぐり不透明感が浮上し、円は主要31通貨に対 し上昇。読売新聞によると、塩崎恭久厚生労働相はGPIFについて、 「拙速でなく」いいものをつくっていくための議論をしている、とBS テレビ番組で述べた。

一方、ロシア与党のポネウェズスキー議員は、国外で資産を差し押 さえられたロシア国民・企業への補償に関し、同国内の外国政府資産の 差し押さえを可能にする法案を23日に提出した。また、イラクのアバデ ィ首相は拘束したイスラム教過激派組織「イスラム国」のメンバーか ら、米国とパリ地下鉄の攻撃計画情報を得たことを明らかにしている。

海外市場、為替動向を受け日経平均は開始と同時に286円下落。し かし寄り付きをきょうの安値に、先物主導で徐々に下げ渋った。東洋証 券の大塚竜太ストラテジストは、「日本銀行の上場投資信託(ETF) 買いや配当落ち分の再投資への期待」があるとし、「上値を買うのは厳 しいが、売るにはリスクがある」と話した。ブルームバーグ・データの 試算できょうの9月末配当落ち分は日経平均が92円強、TOPIX が9.5ポイント。両指数の下げ幅の半分以上は権利落ち分だった。

東証1部33業種は卸売、証券・商品先物取引、鉱業、銀行、陸運、 機械、輸送用機器など32業種が下落。不動産の1業種のみ小高い。売買 代金上位ではトヨタ自動車、みずほフィナンシャルグループ、三井物 産、武田薬品工業、信越化学工業、JR東日本、ジャパンディスプレイ が安い。これに対し、業績計画を上方修正したファナックは急伸。村田 製作所やマーベラス、アイフル、オリエンタルランド、ニトリホールデ ィングスも買われた。東証1部の売買高は20億5209万株、売買代金は2 兆314億円。値上がり銘柄数は374、値下がりは1341。

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