PIMCOは割安価格で購入後評価額引き上げか-SEC調査

米パシフィック・インベストメン ト・マネジメント(PIMCO)の共同創業者ビル・グロース氏が運用 する「PIMCOトータル・リターン上場投資信託(ETF)」が、比 較的小口の債券を割安な価格で購入した後、評価額を引き上げていた疑 惑について、米証券取引委員会(SEC)が調査している。事情に詳し い関係者の1人が明らかにした。

非公開情報であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところ では、SECはETF業界のディスクロージャー(情報開示)問題でよ り広範な調査を行っているが、この件とは別にPIMCOのETFにつ いて調べている。

関係者によると、SECが調査している問題には、トータル・リタ ーンETF(運用資産額36億ドル=約3930億円)が投資対象を割安な価 格で購入する一方、保有資産の価値を算出する際に高めのバリュエーシ ョン(評価)に依存していた疑惑が含まれている。

PIMCOの価格設定の問題に関するSECの調査は数カ月にわた って続けられており、SEC調査官は共同最高投資責任者(CIO)の グロース氏からも直接事情を聴いているという。

主要ミューチュアルファンドからの過去最大の資金流出に見舞われ るPIMCOにとって、SECの調査は新たな障害となる。モハメド・ エラリアン前最高経営責任者(CEO)の突然の退職で同社は経営組織 の抜本的見直しを迫られたが、辞任劇に伴うイメージの悪化に今も苦し んでいる。

一般家庭の投資家

トータル・リターンETFは、PIMCOの旗艦ファンドでやはり グロース氏が運用する「PIMCOトータル・リターン・ファンド」と 同様の戦略を採用。2012年3月のスタート後、最初の3カ月はトータ ル・リターン・ファンドの倍余りのリターンを達成し、他のアクティブ 運用ETFを上回るペースで資金が流入した。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、「一般家庭の投資家」 から資金を集めること目指すトータル・リターンETFは、12年3月1 日から今年9月23日までのリターンがプラス16%と、ミューチュアルフ ァンド全体のプラス9.1%、バークレイズ米国総合債券インデックスの プラス5.6%をいずれも上回っている。今年の年初来のリターンもプラ ス5%と、ミューチュアルファンド全体の3.6%、米国総合債券インデ ックスの4.1%と比較して良い成績を残した。

PIMCOの広報担当マーク・ポーターフィールド氏は 「PIMCOはこの非公開の問題についてSECに協力している。われ われは規制上の義務と顧客に対する責任を非常に重く受け止めており、 価格設定の手法が完全に適切で、業界の最良の慣行に沿うものだと確信 している」と電子メールでコメント。SEC報道官のジュディス・バー ンズ氏はコメントを控えている。

原題:Pimco’s ETF Probe Is Said to Be Separate From Broader SEC Sweep(抜粋)

--取材協力:Oliver Suess、Jody Shenn.

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