債券は上昇、買い遅れの投資家需要との見方-流動性供給入札結果強め

債券相場は上昇。前日の米国債相場 の下落や株式相場の上昇を受けて売りが先行した後、投資家需要の強さ を背景に買い優勢の展開に転じた。きょう実施の流動性供給入札結果が 強めだったことも支えとなった。

長期国債先物市場で中心限月の12月物は前日比5銭安の145円79銭 で開始し、145円77銭まで下落した。その後は横ばい圏でもみ合いとな り、午後2時すぎに水準を切り上げ、一時は12銭高の145円96銭まで上 昇した。終値は4銭高の145円88銭だった。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、前日の米国市場で の債券安・株高や国内株上昇で債券先物は反落スタートしたと指摘。た だ、「内外株高など債券売りの材料があっても足元の需給面から金利は 上がりにくい」とし、「月央に買い遅れた投資家の需要が債券をサポー トしている」と話した。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の335回債利回りは前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.53% で開始。その後は0.525%で推移。午後2時すぎには0.52%と新発10年 債としては2日以来の低水準を付けた。

20年物の150回債利回りは午後に水準を切り下げ、1bp低い1.36% に低下。30年物の44回債利回りは2営業日ぶりに1.655%で開始し、そ の後は1.635%まで低下した。前日には新発30年債として2012年12月27 日以来となる売買不成立となった。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、流動性 供給入札について、「予想の範囲内ながら若干強めの結果」と分析。ま た、「中間決算期末に向けて様子見姿勢が強く、持ち高調整程度の売買 となっている」と話した。

財務省がこの日実施した流動性供給入札(発行額4000億円)の結果 では、募入最大利回り較差がマイナス0.003%、募入平均利回り較差は マイナス0.007%となった。投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.09倍 と前回の3.91倍から低下した。

長期や超長期ゾーンの主要な入札は10月2日の10年利付国債まで予 定されていない。需給環境が良好な中、日本銀行による国債買い入れオ ペが週2回程度のペースで実施されている。

24日の米国債相場は5営業日ぶりに下落した。10年債利回りは前日 比4bp上昇の2.56%程度。一方、米株相場は反発し、S&P500種株価 指数は同0.8%高の1998.30で引けた。

きょうの東京株式相場は上昇。TOPIXは同1.5%高の1346.43で 引けた。円相場は対ドルで下落。1ドル=109円台前半と19日に付けた 6年ぶり安値109円46銭に迫った。ユーロは欧州中央銀行(ECB)に よる追加緩和観測を背景に、対ドルで2012年11月以来の低水準を付け、 円に対しても軟調だった。

--取材協力:池田祐美、赤間信行.

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