東商取:経費削減や証券界の資金期待-システム共同利用

東京商品取引所の江崎格社長は24日 午後、都内で記者会見し、取引売買システムを2016年秋ごろをめどに日 本取引所グループ(JPX)傘下の大阪取引所と共同利用することを決 めたと発表した。取引低迷で業績の赤字が続く中、共同利用でコスト削 減につなげる。総合取引所に発展する可能性については、あらゆる選択 肢を検討するとの考えを示した。

会見で江崎社長は「経費削減や取引参加者の利便性向上、証券業界 からのコモディティ業界への参入など大きな効果が見込めると期待して いる」と述べた。また、両取引所間での協力関係が一層強化されるとし て国内のデリバティブ(金融派生商品)市場の「発展にも貢献できる」 と語った。

株式や商品先物などを一体となって取り扱う総合取引所の実現につ いては「商品取引の活性化に役立つのであれば、あらゆる選択肢を検討 対象にする」と指摘。ただ、現状では総合取引所に参加するメリットの 見極めがつかないとして、「メリットやデメリットを精査した上で決断 したい」とも述べた。

東商取の14年3月期単体の当期損益は9億4000万円の赤字。個人投 資家の勧誘規制などを背景に市場参加者が減少し、赤字は6年連続とな る。出来高低迷で手数料収入が落ち込む中、営業費用の約6割を占める システム関連費用が業績の重石となっている。

江崎社長は具体的なコスト削減効果については言及を控えたが、 「かなり大幅に低下する」との見通しを示した。

JPXは7月、デリバティブ市場を集約した大阪取引所の次期売買 システムを東商取と同じナスダックOMX社製にすると発表。現状では 対応していないデリバティブ取引も取り扱えるようにする。8月下旬に 東商取に対してシステム共同利用の条件提案を行っていた。

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