日本の働く女性を取り込め、アベノミクスでワインバーに商機

日本の女性たちが社会進出を求める 安倍晋三首相の呼び掛けに応じれば、女性の間でピザやワインの消費が 増えると小売業者は期待する。

小売業界は、日本の男性中心の企業社会により多くの女性が進出す ることに備えている。ドミノ・ピザ・エンタープライズはメニューのデ ザインを女性向けに変えており、サントリー・ホールディングスは男性 好みの酒場に代わるワインバーを増やす。オーストラリアの高級ワイン メーカー、トレジャリー・ワイン・エステーツはアルコール度数の低い ブランドの提供に本格的に乗り出す。ファミリーマートは働く女性が帰 宅途中にコンビニに立ち寄ることを想定し、よりヘルシーな食品の品ぞ ろえを推進している。

日本の労働力人口が減少する中、安倍首相は成長戦略の柱として女 性の社会進出を挙げており、企業はこうした流れを捉えようとしてい る。新しい世代の働く女性は夜の外出により強い関心を持ち、子育て中 の女性は家族のために昔からの家庭料理を用意する時間が減ると企業は 見込んでいる。

ジャパンインベストの大和樹彦副調査部長は電話インタビューで 「家にいた女性が外に出てくるにつれて、外食や総菜のニーズが増えて くる」と指摘。そういった需要は「機会損失になっているため、流通や 外食の企業が狙っていくのは理にかなっている」と語った。

安倍首相は社会の指導的地位に占める女性の割合を2020年まで に30%と、現在の3倍にする目標を掲げており、イオンやキリンなどの 企業は女性により重要な役割を与える方針だ。イオン広報の太田恵理氏 によると、同社はマネジャーの半数を女性にすることを目指している。 現在は14.5%だという。ウェブサイトによれば、キリンは女性リーダー の比率を昨年の約4%から2021年には12%に引き上げる意向だ。

テイクアウト

オーストラリアなどでドミノ・ピザを展開するフランチャイズチェ ーン運営会社ドミノ・ピザ・エンタープライズのドン・メイ最高経営責 任者(CEO)は、同社のピザの半分以上を女性が購入しているフラン スのケースに近い状況に、日本の女性客もなるだろうとみる。同社はテ イクアウト用メニューの色を明るくし、柔らかい書体を取り入れ、日本 女性の味の好みを研究した上で商品投入を検討している。

メイCEOは先月、電話取材に対し「当社のブランドを女性向けに 広げなければならない」とし、その中心は「特にピザ事業での大きなカ ルチャーシフト」だと話した。

ファミリーマートは、働く女性により魅力的な昼食の選択肢を提供 するため高級なパンと具材を使ったサンドイッチを開発している。広報 の大月新介氏が明らかにした。1万1000カ所余りの店舗に女性客をさら に呼び込もうと、同社は昨年、弁当や総菜の開発を担う女性のチームを 立ち上げた。

品ぞろえを工夫

大月氏によると、サラリーマンに好まれる油っぽい軽食に代わる、 よりヘルシーな食品をそろえることで、1日当たりの平均売り上げが 1%伸びると同社はみている。この目標達成に向けストッキングやスキ ンケア商品の販売も拡大する。

働く女性が増えるのに伴い、カフェバーを展開するプロントコーポ レーションなどの企業は、仕事が終わった後の息抜きの場所として新た なナイトスポットを女性らが求めるようになると期待する。サントリー 傘下の同社は、そうした需要を取り込むため、ワイン酒場「Di PUNTO(ディプント)」の店舗を現在の16から来年末までに少なく とも26に増やす計画だ。

プロントコーポレーション広報担当の廣瀬千賀子氏は電話取材に対 し、「いわゆる居酒屋は男性が多く、女性だけのグループは行きにく い。働く女性が結束力を高めるために仕事帰りに女性だけでお酒を楽し みたいというニーズが増えている」と語った。

原題:Domino’s Revamps Menus to Lure Japan’s Working Women on the Run(抜粋)

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