日本株反落、円安一服し輸出一角軟調-ソフバンク下げも響く

東京株式相場は3営業日ぶりに反 落。為替の円安一服を受け、電機や機械など輸出関連、化学など素材関 連株の一角、海運株が売られた。ソフトバンクの下げが主導し、情報・ 通信株は東証1部の業種別下落率でトップ。

TOPIXの終値は前週末比1.03ポイント(0.1%)安の1330.88、 日経平均株価は115円27銭(0.7%)安の1万6205円90銭。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの角田成広シニアイン ベストメントマネジャーは、「移動平均からの乖離(かいり)などテク ニカルからみて、ドル高・円安のスピードに過熱感があった」と指摘。 大きなイベントがなければ、2週間程度は為替が日柄調整しそうだと し、「日本株もそれに合わせて調整する可能性がある」と言う。

きょうのドル・円相場は、一時1ドル=108円67銭までドル安・円 高方向に振れた。前週末の東京株式市場の取引時間中に付けた109円46 銭、終値時点の109円12銭に比べ、円安の勢いが一服した。

「前週末に発表された景気先行指標総合指数やブルームバーグ景気 期待指数を見ると、米国の9月の景気動向が気になる」と岡三証券の平 川昇二チーフエクイティストラテジスト。エリオット分析などテクニカ ル的には円安に到達感などが出ているとも述べ、「今後の景気指標次第 ではドル高材料が出尽くすかもしれない」と予想する。

米民間調査機関コンファレンス・ボードが19日に発表した8月の米 景気先行指標総合指数は、前月比0.2%上昇とブルームバーグがまとめ たエコノミスト予想(0.4%上昇)から下振れた。前月は1.1%上昇。ブ ルームバーグの9月の景気期待指数も、41.5と昨年10月以来の低水準 で、2012年1月以降で2番目に低い。

スピード違反、ソフバンク1銘柄で63円安

また、前週末の日経平均終値は、投資家の短期採算ラインである25 日移動平均線を4.2%上回った。立花証券の鎌田重俊企業調査部長は、 「先週後半に大幅高となったことで短期的な過熱感が意識されている。 さすがに25日線からの上方乖離が4%を超えると、スピード違反だ」と 指摘。買いが弱まっている中、利益確定売りが出たとみる。

業種別で下げが目立ったのは情報・通信で、ソフバンクの下落が響 いた。日経平均はソフバンク1銘柄で63円押し下げられ、下げ幅全体の 半分超を占めた。鎌田氏によると、アリババ・グループ・ホールディン グが19日に新規株式公開(IPO)したことを受け、「イベントドリブ ン型ファンドが材料出尽くしたとして売りを出している」と言う。ま た、アリババの株価について「安過ぎるとの声が市場では出ていないた め、ポジションを落としておこうとの動きもある」としていた。

一方、オーストラリアのケアンズで開かれた20カ国・地域(G20) 財務相・中央銀行総裁会議は21日、主要国はまだら模様の世界経済の成 長押し上げで金融刺激策に依存しているが、低金利が金融市場のリスク 拡大につながる恐れがあると指摘した。麻生太郎財務相は21日の会見 で、「これまで通り、為替相場のコミットメントの順守を続けることを 確認している」と発言。また、今回のG20で「為替の相場について特に 議論があったわけではない」と述べた。

岡三証の平川氏は、G20で「急激な円安が問題にならず、日米金融 政策の方向性を考えると、中期的に円は売りやすくなる」と分析。ま た、麻生財務相が財政再建に言及し、「市場では金融政策への期待が高 まる可能性がある」と言う。

東証1部33業種は通信、海運、パルプ・紙、食料品、金属製品、そ の他金融、陸運、化学、電機など17業種が下落。鉱業や空運、銀行、卸 売、医薬品、石油・石炭製品、小売、保険など16業種は高い。東証1部 の売買高は19億5179万株、売買代金は2兆682億円。値上がり銘柄数 は768、値下がりは923。

売買代金上位ではソフバンクのほか、ソニーやJT、クボタ、ダイ キン工業、ヤフー、鹿島、京セラ、住友金属鉱山が安い。これに対し、 イタリアのフィアット向け車両を開発・生産する三菱自動車が上昇。ネ イティブアプリゲーム「ドラゴンクエストモンスターズスーパーライ ト」がApp Storeランキングでトップセールスとなったスクウェア・エ ニックス・ホールディングスも買われた。三井物産やりそなホールディ ングス、国際石油開発帝石も高い。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE