安堵のため息つくスコッチメーカー、変わる英国に警戒感も

英国の経済界はスコットランドの独 立の是非を問う住民投票で独立反対派が勝利したことを歓迎する一方 で、英政府がスコットランドなど各地方への一層の権限移譲を示してい ることには警戒心をあらわにしている。

「ジョニーウォーカー」などのスコッチウイスキーを生産するディ アジオはスポークスマンを通じ、「業界に対する追加的な規制・税制が なければ、この業界の将来は引き続き明るい」とのコメントを18日の住 民投票後に発表した。

連合王国分裂という事態を避けたかった英政府は、税制などの分野 でスコットランドに自治権拡大を約束。スコットランドの住民が連合王 国残留を選択した今、保守党のキャメロン首相は連立政権を組む自由民 主党や野党労働党と共にこうした約束を順守するよう圧力にさらされて いる。

インスティチュート・オブ・ディレクターズ(ロンドン)を率いる サイモン・ウォーカー氏は、「通貨をめぐる議論が続き、経済交渉が長 引くことを回避でき多くの企業が安堵(あんど)しているのは疑いの余 地がない。だが大きな変化はまだありそうだ」と指摘。「スコットラン ドの将来についての交渉開始後は、新たな権限が地域の競争力を高め、 企業を解き放ち、さらなる投資を引き付けるために使われることを確実 にするよう注力する必要がある」と述べた。

ここ2週間、スコットランド独立に対する警告で主導的な役割を果 たしたのはロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)やスタ ンダード・ライフ、ウィヤー・グループ、ジョン・ルイス・パートナー シップ、ウォルマート・ストアーズ傘下のアズダ、キングフィッシャー といった企業だ。こうした企業の主張は独立反対派の勝利に寄与した が、税制をめぐる権限拡大はスコットランド人に一層連邦制度的な英国 を目指す展望を与えたとエコノミストらは分析している。

ベレンベルク(ロンドン)の英国担当チーフエコノミストでイング ランド銀行(英中央銀行)で働いた経歴のあるロブ・ウッド氏は、「ス コットランド独立は否定されたが、英国はこれまでと同じではなく、根 本に変わるだろう」と語った。

原題:Whisky Maker Joins Business Peers With Relief at No Vote (抜粋)

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