ECB新長期オペ、規模予想未満で総裁に圧力-市場はQE期待

欧州中央銀行(ECB)の初回の条 件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)で、割当額は市場予想を 下回った。ドラギ総裁に量的緩和(QE)を求める圧力が増した。

18日の発表によると、ECBは4年物の資金826億ユーロ(約11 兆5600億円)を割り当てた。金利は0.15%。ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミスト予想のレンジ(1000億-3000億ユーロ)の下限 も下回った。

市場ではスペイン債とポルトガル債が上昇し、ドラギ総裁がユーロ 圏のデフレを回避するため最終的に大規模な国債購入に踏み切るとの市 場の期待を示唆した。ドラギ総裁はTLTROなどを通じてECBのバ ランスシートを現在の2兆ユーロから3兆ユーロ程度に膨張させたい考 えを示していた。

ラザード・フレール・ジェスチョン(パリ)の債券ファンド運用 者、フランソワ・ラビエ氏は「この金額の低さは全面的なQEの可能性 を大いに高めた」とし、バランスシートを3兆ユーロに膨らませる目標 は「銀行への貸し付けか市場への直接投資のいずれかによって達成され るだろう」と話した。

銀行の融資残高に応じて低コスト資金を供給するTLTROは、実 体経済への与信拡大につながるとECBは期待している。ECBは2016 年末までに計8回のTLTROを実施する予定。次回は12月。

この日の割当額のうち少なくとも40%はイタリアとスペインの銀行 向けだった。イタリア最大の銀行、ウニクレディトは78億ユーロを調 達、2位のインテーザ・サンパオロは40億ユーロを応札した。スペイン のサンタンデール銀行は36億ユーロを求めたと、事情に詳しい関係者が 明らかにした。

フランス2位の銀行、ソシエテ・ジェネラルの広報担当者は電子メ ールで、同行がこの日のオペで応札したと明らかにしたものの、金額は 示さなかった。オランダのINGグループとABNアムロ銀行はオペに 参加、オーストリアの3大銀行は応札しなかった。

コンスタンシオECB副総裁はこの日、TLTRO資金の利用は 「相当額」になるだろうとし、ECBのバランスシート拡大につながる と述べていた。ECBは資産担保証券(ABS)とカバード債購入の計 画も来月発表する。コンスタンシオ副総裁はオーストラリアのケアンズ でのインタビューで、ECBの「政策パッケージ全体の中で、マネタリ ーベースへの影響という点で、TLTROが大半を担うことになる」と 語った。

--取材協力:Andre Tartar、Kristian Siedenburg.

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