西武HD:台湾に初のプリンスH営業所開設-訪日客取り込む

プリンスホテルを傘下に持つ西武ホ ールディングス(HD)は、訪日外国人誘致の施策として、10月に台湾 に営業所を開設する。2期連続での過去最高益更新を見込む中、同ホテ ルを訪れる海外客で最も多い台湾を強化する狙いだ。

西武HDの後藤高志社長は「台北市にプリンスホテルの営業支店を 設置し、日本からも人を送るほか、現地でも採用する計画だ」とブルー ムバーグ・ニュースとのインタビューで明らかにした。同社が台湾に営 業拠点を置くのは初めて。他に訪日観光客が増えている東南アジア地域 連合(ASEAN)でも、強化策を検討しているという。

日本政府観光局の統計によると、日本への昨年の訪問者数は台湾か らが前年比5割以上増の221万人で、韓国に次いで第2位。8月までの 今年の累計では190万人と台湾が首位となっている。西武HDの広報担 当者、立木幸司氏によると、昨年のプリンスホテルの外国人宿泊利用は 台湾からが最も多かった。政府では訪日外国人旅行者を東京五輪が開催 される2020年に2000万人と、昨年の倍に増やす取組みを進めている。

後藤社長は「東京五輪・パラリンピックが昨年決まるかなり前から われわれは都市ホテル、リゾートホテルに先行的にバリューアップ投 資、リニューアル投資を実施してきた」と言う。訪日外国人数の増加に ついて「グループにとって追い風。私は政府の進める観光立国から一歩 進め、観光大国を目指そうと内外にアピールしている」と述べた。訪日 外国人に、西武鉄道の沿線観光やグループのスキーリゾート、野球観戦 などのサービスを用意するという。

海外拠点

後藤氏によると、旅行代理店や企業へプリンスホテルの営業を行う 海外拠点はすでに米国に2カ所のほか、フランス、中国、シンガポール にあり、台湾で計6カ所となる。プリンスホテルは台湾でグロリアプリ ンスホテル台北を含めて計3ホテルで事業を展開している。

西武HD株は4月の上場初値で公開価格の1600円となり、その後引 け値ベースでは一度も1600円を下回っていない。18日の取引で2184円と なり、初値からは37%の上昇。

筆頭株主の米投資ファンド、サーベラス・グループは上場にあた り、当初保有株の半分弱となる約5300万株を放出する予定だったが、仮 条件の下方修正に伴い撤回。目論見書によると、サーベラスを含む大株 主は来月19日まで保有する西武HD株を売ることができない。

サーベラスは昨年、西武HDと経営権をめぐって対立し、昨年3月 にはサーベラスが1株当たり1400円で株式公開買い付け(TOB)を実 施したが、約3%の追加取得にとどまり、目標に届かなかった。

同ファンドとの関係について後藤氏は、共同創業者のスティーブ ン・ファインバーグ氏と「昨年秋以降は直接電話会談などで連絡を取り 合うことで、しっかりと良好な関係を構築できている」という。大株主 の株式売却禁止期間が明けても「どうするかはサーべラスが決めるこ と。私たちはそのことについては話し合いは行っていない」と述べた。

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