LINE:ショッピングを事業の柱に-スタンプ販売超え目標

スマートフォン向け無料通信アプリ を運営し、株式の上場を計画しているLINE(ライン)は、ショッピ ング事業の「LINEモール」をスタンプやゲームを超える主力事業に 育てることを目指している。

LINEでコマース・メディアを担当する上級執行役員、島村武志 氏が9日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで明らかにし た。同社は昨年12月にモールを開始、衣類やインテリア雑貨、おもちゃ など幅広い品ぞろえを提供している。この事業の売上高が通信アプリを 軸としたデジタル事業を超えることを目指しているという。具体的な時 期については言及を控えた。

LINEの登録ユーザー数は7月8日時点で全世界4億8000万人に 達している。関係者によると、LINEは東京証券取引所と米証券取引 委員会(SEC)に上場を申請した。売上高のうち、ゲームやスタンプ 課金などを含むLINE事業が約85%を占めており、事業領域の拡大を 目指している。

島村氏は「今まではスタンプやゲームの課金がメーンだが、そのま まだとただのゲーム会社と見なされてしまう」と述べた上で、 「LINEのインフラとしての価値をより普遍的な価値にする。新しい 領域に広げていく」と話した。LINEモールは今後、デジタル事業と ともに会社の両輪として期待されているとの見方を示した。会社による と、LINEモールはこれまでに200万ダウンロード。

ヤフー、楽天

LINEの発表資料によると、今年4-6月期の売上額は212億 円、前四半期に比べ17.5%増となった。このうちゲームやスタンプでの 課金を含むLINE事業が182億円。ヤフーの電子商取引(EC)を含 むコンシューマ事業の同期の売上高は231億円で、楽天の市場とトラベ ルを合わせた事業は443億円だった。

IT市場をリサーチするMM総研の調べでは、13年度のEC市場 は15.9兆円で、国内消費市場全体の5.6%を占めた。発表資料による と、スマートフォンからの利用はパソコンに次ぎ、「外出の際にも商品 やサービスの詳細を検索し、購入する行動が見受けられるようになっ た」と分析している。EC市場全体では今年度に10.7%増、来年度 は14.2%の成長で20.1兆円に拡大すると予想している。

モバイルショッピング業界の競争は、米アマゾン、楽天とヤフーを 含めて激しさが増している。こうした中でLINEの取り組みは異なる と島村氏は言う。

つながりを活用

LINEでは先月27日、日用品などのグループでの購入や、農産物 や魚介類を生産者から直接購入できるなどのサービスをモール向けに発 表した。LINEと連携し、友人・知人とのつながりを、ニーズが顕在 化していない商品と出会う機会に結びつけようという取り組みだ。

島村氏は、顧客が欲しいものを見つけるための機能よりも、ECが 「今までできていない世界」を追求するという。「まだ新しいビジネス があるはずだ。鮮魚のマーケットだけ考えても、まだまだEC化されて いない部分がたくさんある」と話す。鮮魚を食べたい顧客が、冷凍食品 や料理店で求めるのではなく、水揚げしたばかりの魚に「自分が市場に いるような感じ」で出合える仕組みを目指すという。

--取材協力:天野高志.

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