米国債:5年債利回り、2011年以来の高水準-利上げ観測で

米国債市場では5年債が下落。利回 りは約3年ぶりの水準に上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC) 参加者が2015年の政策金利予測を上方修正したため、売りが膨らんだ。

市場のインフレ期待を示す10年債とインフレ連動国債 (TIPS)10年物の利回り差は過去1年の最小となった。10年物 TIPS入札(発行額130億ドル)では需要が6年ぶりの低水準となっ た。5年債と30年債の利回り差は2日連続で縮小した。前日に発表され たFOMC声明ではインフレ率が当局の目標を下回っていると指摘され た。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トーマス・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は 「市場はFOMCが来年の半ばには引き締めに向かう軌道にまだあると 考えている。FOMCは市場の上につるされている刀のようなもので、 それが取り除かれるまでほとんど何も変わらないだろう」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、5年債利回りは前日比ほぼ変わらずの1.83%。一時 は1.87%と、2011年5月以来の高水準を付けた。同年債(表面利 率1.625%、償還2019年8月)は98 1/32。

2年債利回りも11年5月以来の高水準となる0.59%まで上昇し た。10年債利回りは2.61%。30年債利回りは2ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の3.35%。

利回り差

5年債と30年債の利回り差は2bp縮小し152ポイント。一時は149 ポイントと、9月12日以来で最小となった。

10年債とTIPS10年物の利回り差は2.03ポイントと、終値ベース では2013年7月以降で最小。過去10年の平均は2.2ポイント。

10年物TIPSの結果によると、投資家の需要を測る指標の応札倍 率は2.20倍と、08年7月以来の低水準。前回は2.49倍、過去10回の平均 は2.56倍。最高落札利回りは0.610%と、3月以来の高水準。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、カルロス・プ ロ氏(ニューヨーク在勤)は「TIPS入札の弱い需要は原油安と低イ ンフレという入札にとっては最悪の状況下で起こった」と語った。

労働省が前日発表した8月の消費者物価指数(CPI、季節調整済 み)は前月比0.2%低下と、2013年4月以来のマイナスとなった。ニュ ーヨーク原油先物相場はこの日、前日比1.35ドル(1.43%)安の1バレ ル=93.07ドルで終了した。

来週の入札

財務省は来週23日から実施する入札の詳細を発表。発行総額は930 億ドル、そのうち2年債は290億ドル、5年債は350億ドル、7年債 は290億ドルだった。24日には2年物変動利付債(130億ドル)も発行す る。

レイモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツの債券責任者、ケ ビン・ギディス氏は「FOMCは現在の立場に満足しているが、この 先、金利は上昇する。前日のFOMC声明とこの日の市場の反応から判 断すると、堅実な路線が将来も続き、ボラティリティはあと数カ月抑制 されるだろう」と話した。

米国債のボラティリティを測るバンク・オブ・アメリカ(BOA) メリルリンチのMOVE指数は前日、62bpだった。16日には67と、2 月以来の高水準を付けた。ただ、過去5年間の平均である80bpを下回 っている。

米労働省の発表によると、新規失業保険申請件数(季節調整済み) は前週比3万6000件減の28万件。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミスト予想中央値は30万5000件だった。

商務省が発表した8月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算、 以下同じ)は95万6000戸と、前月の112万戸(速報109万戸)から14.4% 減少した。減少率は2013年4月以降で最大。前月の112万戸は07年11月 以来の高水準だった。8月は、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミスト予想の中央値は104万戸だった。

原題:U.S. 5-Year Note Yields Touch Highest Since 2011 on Fed Guidance(抜粋)

--取材協力:David Goodman.

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