ウクライナからエボラ熱感染地へ-危機と闘う支援ワーカー

ショーン・ケーシー氏は内戦で荒廃 したウクライナ東部の平原地帯で2週間勤務した後、シエラレオネとリ ベリアに駆け付けた。そこでは、さらに深刻な緊急事態が待ち受けてい た。

ケーシー氏は税関当局者らに対し、自身の仕事を一言で言い表すた めにある単語を使う。それは、人道主義者という言葉だ。擦れ切れてぼ ろぼろになったパスポートに所狭しと押されたスタンプが、同氏の職場 を示している。危機に陥っている世界だ。

支援団体の国際医療隊の緊急事態対応チームのディレクターを務め るケーシー氏は現在、リベリアで首都モンロビアと、4時間離れたボン 郡のうっそうとしたジャングルとを結ぶ未舗装の道路を行き来し、エボ ラ出血熱治療センター建設に向けた調整を支援している。

オバマ米大統領は16日、エボラ出血熱対策のために3000人を派遣す る方針を示した。アフリカやシリアなど世界各地でこれまでにない数の 危機的状況が発生しており、資金や人員、能力を総動員して対応に当た っていると、人道支援団体の関係者らは話す。世界保健機関(WHO) によれば、モンロビアでは医療センターが対応しきれず、症状のある患 者が日々追い返されているという。

「同時に発生しているこれらの緊急事態への対応能力という意味で 世界の人道支援団体の活動は限界に近づいている。人的・財的資源が圧 迫されている」。ケーシー氏は電話インタビューでこう語る。

支援活動に参加するスタッフが増えるに従い、スタッフが直面する 危険も増している。イスラム過激派組織「イスラム国」関連のウェブサ イトに13日投稿された映像によれば、フランスを拠点とする支援団体 ACTEDのメンバーで、トルコとの国境近くでシリア難民への支援活 動に携わっていた英国人デービッド・ヘインズ氏がイスラム国によって 殺害された。

原題:Aid Workers Battle Ebola and Bullets as Crises Explode Worldwide(抜粋)

--取材協力:Simeon Bennett.

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