熱気高まる新興市場債、残高160兆円に増加-BISは懸念表明

債券の投資家は2014年が進むにつれ 全体的にリスク回避姿勢を強めているが、例外が一つある。それは新興 市場の債券に対してだ。

メキシコやインドネシアなど新興国のドル建て債の年初来のリター ンは7%と、米国の高利回り債や投資適格級債を上回る。この状況は、 米国の緩和縮小に伴い金利が上昇するとの見方から新興市場債から投資 資金が流出した昨年とは異なっている。

今年が昨年と違う理由としては、まず指標の利回りが予想に反して 低下しているということがある。次に、新興市場債の投資家が、緩和縮 小を進める米金融当局より、刺激策を強化している欧州中央銀行( ECB)から手掛かりを得ようとしていることも挙げられる。

これらの新興国は世界的な低金利の恩恵を受けているものの、金利 が上昇して資金流出が始まればつまずく可能性があると、国際決済銀行 (BIS)が指摘した。

これらの新興市場で投資家は群をなして動く傾向にあり、「好不調 の波を大きくしている」と、BISのアナリスト、ケン・ミヤジマ、イ ルヒョック・シムの両氏が今月の報告書で分析した。今は海外の投資家 が伸びを押し上げているかもしれないが「これには代償が伴う」と指摘 した。

報告書によれば、低金利により新興国の企業は海外での起債を大幅 に増やしており、投資家への依存が高まって銀行への依存は低下してい る。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのUSエマージン グ・マーケッツ・エクスターナル・ソブリン・アンド・コーポレート指 数の債券の残高は1兆6000億ドル(約170兆円)と、07年末の5460億ド ルから大幅に増加した。

両氏は報告書で、資産運用者および最終的な投資家の行動により安 定が崩れる可能性を「政策当局者が理解することが重要だ」との見方を 示した。

原題:There’s a $1.6 Trillion Emerging-Market Bond Fever Worrying BIS(抜粋)

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