アメリカ・モビル、資産売却でソフトバンクなどに接触-関係者

中南米で携帯電話サービスを手掛け るアメリカ・モビルは、メキシコ東海岸の資産の売却準備を進める中、 AT&Tやソフトバンクを含む買い手候補に接触したと、事情に詳しい 複数の関係者が明らかにした。売却資産の価値は最大で175億ドル(約 1兆8800億円)に上る可能性がある。

関係者のうち1人によると、アメリカ・モビルはカナダの通信会社 BCE傘下のベル・カナダや、チャイナ・モバイル(中国移動)にも売 却を打診している。売却プロセスが非公開だとして匿名を条件に語った 2人の関係者によれば、売却するのはメキシコ東海岸の南北に伸びる地 域のインフラが含まれる。

関係者によれば、売却資産の価値はEBITDA(利払い・税金・ 減価償却・償却控除前利益)25億ドルの5-7倍となる可能性があり、 最大で175億ドルとなる。アメリカ・モビルは企業が買収を提案できる ほど詳細な情報を提供していないため、まだ入札を募ってはいないと関 係者2人は語った。

資産家カルロス・スリム氏が経営権を持つアメリカ・モビルが同社 最大の市場で資産売却を進めているのは、反トラスト法(独禁法)上の ペナルティーで利益が抑制される中、監督当局の要求に対応するため だ。国内無線市場で7割、固定電話市場で8割のシェアを持つ同社 は50%未満にシェアを引き下げればペナルティーが取り消しとなる可能 性がある。

ダニエル・ハッジ最高経営責任者(CEO)は7月22日の電話会議 で、資産売却によりメキシコ国内の競争が促進され、監督当局の要求を 満たすことになると指摘。移動通信用鉄塔事業のスピンオフも計画して いることを明らかにした。ただ、詳細な日程には言及しなかった。

アメリカ・モビルとAT&Tの広報担当、ソフトバンクの米国在勤 代表はコメントを控えた。BCEの代表に取材を試みたが現時点では返 事がなく、チャイナ・モバイルの代表に営業時間外に電子メールで問い 合わせたが返答はなかった。

アメリカ・モビルの株価はメキシコ市の市場で一時2.5%上昇し た。

原題:America Movil Said to Seek AT&T Bid for $17.5 Billion Assets (1)(抜粋)

--取材協力:Scott Moritz、Gerrit De Vynck.

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