グロース氏がレバレッジ活用の勧め-短期で借り入れ長期投資を

レバレッジ活用というアイデアを聞 くと、2008年の金融危機の嫌な記憶が今でもよみがえるかもしれない。 しかし、米パシフィック・インベストメント・マネジメント (PIMCO)で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏 は、クレジット市場のリターンを増やすための借り入れが、現時点で理 にかなうと主張している。

グロース氏は11日のテレビインタビューで、「マイルドな手法でて こを活用するタイミングとして、今は恐らく良い時機だ」と発言。今後 3年から5年は「まるで銀行が行うように短期の資金を調達し、長期の 貸し出しが可能」なことに投資家は目を向けるべきだと語った。

米連邦準備制度が政策金利を低く維持する状況で、投資家は短期の 借り入れコストを上回る長期債のリターンを当てにできるというのが、 グロース氏の論理だ。相場が急落すれば損失が拡大する恐れはあるが、 利回りが過去最低水準近くで推移する限り、リターンを搾り出すことが 期待できる。

シティグループは8日付のリポートで、10%のリターン目標達成の ためにそれほど多額の借り入れを必要としないという意味で、ジャンク 債(投機的格付け債)の方が、米国債や株式、新興市場債、投資適格債 よりも投資対象として有利だと結論付けた。

米連邦準備制度理事会(FRB)が債券購入の縮小に動くにもかか わらず、バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数が示す 世界の社債利回りは、10年平均(4.96%)を下回る3.34%にとどまり、 米国の10年国債利回りも昨年末時点の3%から2.53%に低下している。

グロース氏は、投資家がリターンの押し上げ手段を求める中で、社 債の相対利回りはさらに縮小する可能性があると予想している。同氏が 管理・運用する「トータル・リターン・ファンド」(運用資産2216億ド ル=約23兆7400億円)の年初来のリターンはプラス3.5%と、同種のフ ァンドの58%を下回っている。

原題:Pimco’s Gross Says Good Time to Lever Up on Credit Investments(抜粋)

--取材協力:Betty Liu、Michael McKee.

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