NY外為(12日):ドルが対円08年以来の高値-米利上げ観測

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが円に対し6年ぶり高値に上昇。8月の米小売売上高が4カ月ぶりの 高い伸びとなり、米国の利上げ観測が強まった。

ドルは今週、主要通貨の大半に対して上昇。来週の連邦公開市場委 員会(FOMC)会合では、予想される利上げペースを速める可能性が あるほか、金利のガイダンスを修正する公算もある。ユーロはこの日上 昇し、週間での下げを埋める展開。格付け会社スタンダード・アンド・ プアーズ(S&P)がギリシャの格付けを引き上げたことに反応した。 ブラジル・レアルは週間ベースで今年最悪の下げとなった。ルーブルは 下落。ロシアに対する制裁の拡大が影響した。

みずほ銀行のストラテジスト、シレーン・ハラーリ氏(ニューヨー ク在勤)は「米国の経済指標は力強い内容で、景気回復の継続を示すも のだ」と分析。「市場参加者は金融当局の一層タカ派的なトーンを織り 込んできており、ドル強気派はようやくその正当性が示されつつある」 と述べた。

ニューヨーク時間午後4時31分現在、ドルは対円で前日比0.2%高 の1ドル=107円36銭。一時107円39銭と、2008年9月22日以来のドル 高・円安水準となった。ユーロは対円で0.4%高の1ユーロ=139円04 銭。

ユーロは対ドルで0.2%上げて1ユーロ=1.2951ドル。一時1.2979 ドルと、1週間ぶり高値を付けた。

S&Pはギリシャの格付けを「B」とし、従来の「B-」から引き 上げた。

対ロシア追加制裁

欧州連合(EU)はロスネフチやガスプロム・ネフチ、トランスネ フチなどロシア企業15社に制裁を拡大。また米国もロシア銀行最大手の スベルバンクなどに制裁を広げた。

ルーブルは0.6%安の1ドル=37.75ルーブル。一時1.2%安の37.97 ルーブルを付けた。週間では1.9%安。

レアルは1.8%安の1ドル=2.3389レアル。週間では4.1%安と、13 年8月以来の大幅な下落率となった。

米商務省の発表によると、8月の小売売上高(速報値)は、季節調 整済みで前月比0.6%増加し、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミスト予想中央値と一致した。前月は0.3%増と、速報の横ばいか ら上方修正された。

米小売売上高

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は小売売上高について「景気回復に対する市 場の楽観が強まっている状況と一致する」と指摘。「幅広くドルを押し 上げることはないかもしれないが、特に来週のFOMC会合を控えた状 況ではドルにはポジティブだ」と述べた。

このほか9月の米消費者マインド指数はここ1年余りで最も高い水 準に上昇した。9月の米トムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マイ ンド指数(速報値)は84.6と、前月の82.5から上昇し、2013年7月以来 の高水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央 値は83.3だった。

FOMCは来週16-17日に定例会合を開き、利上げのタイミングや 金利の道筋に関するガイダンスを変更するかどうかを検討する。フェデ ラルファンド(FF)金利先物動向によれば、FOMCが来年7月まで に少なくとも0.5%に利上げする確率は61%。8月末時点では52%だっ た。

原題:Dollar Reaches Highest Versus Yen Since 2008 on Fed; Ruble Drops(抜粋)

--取材協力:David Goodman.

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