米国債:30年債入札が好調、利回り差が平均以上の需要呼ぶ

11日行われた30年債入札(130億ド ル)では需要が平均値を上回った。欧州債の低利回りを受けて、海外の 投資家は高いリターンを求めた。

30年債入札の結果によると、投資家の需要を測る指標の応札倍率 は2.67倍で、過去10回の平均値2.4倍を上回った。米10年債利回りの他 の主要7カ国(G7)の国債に対する上乗せ幅は、2007年以来で最大と なった。この日の米国債相場はほぼ変わらず。一時は中東の政治的緊張 が高まるとの懸念から上昇した場面もあった。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「入札は堅調だった」と 述べ、「欧州はまだ弱く、国債利回りも低いことが米国債に影響してい る。米国債は再び上昇する可能性があるかもしれないが、金融当局の発 表を前に飛びつきたくはない」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りはほぼ変わらずの2.55%。前日までの5営 業日で15bp上昇した。既発30年債利回りはほぼ変わらず3.28%。

G7の国債に対する米10年債の上乗せ利回りは86bp。9月5日 は2007年6月以来の高水準となる87bpをつけた。

入札結果

今週実施された3年、10年、30年債の入札で、海外の中央銀行を含 む間接入札者の落札比率は42.5%。応札倍率は2.91倍と、6月以来の高 水準となった。

30年債入札の最高落札利回りは3.24%。入札直前の市場予想 は3.267%だった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数による と、30年債のリターンは年初から16%。米国債全体では3.4%となって いる。昨年の30年債リターンはマイナス15%、米国債全体は3.4%のマ イナスだった。

オバマ米大統領は10日夜の国民に向けた演説で、イラクとシリアで 勢力を増すイスラム過激派「イスラム国」を打倒するため、「容赦な い」軍事作戦を約束、米軍の空軍力で各国の地上部隊を支援すると表明 した。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏は、「国債はここ数日間売られたが、オバマ大統領の演説をき っかけに安全逃避の需要が拡大した」と述べ、「それでも市場では米金 融当局の動向が焦点となっており、来週の金融政策会合でどのようなメ ッセージを送るのかが注目される」と続けた。

グロース氏の見解

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のビル・グロース氏は、10年物米国債利回り2.5%は「適正な評価」だ と述べた。

グロース氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、10年 債は「まずまずのリターンを出している。重要なのは弱気相場になりそ うにないことだ」と述べ、「これは『ニュー・ニュートラル』に基づく 新しい見通しによるものだ。米金融当局が過去の水準まで政策金利を引 き上げることはないだろうと示唆されている」と続けた。

グロース氏は長期的に到達すると見込まれる緩和でも引き締めでも ない政策金利の中立水準を2%程度と、金融当局が示した見通しのおよ そ半分程度と予想している。

先物市場動向によると、当局が2015年10月までに政策金利を少なく とも0.5%に引き上げる確率は前日に84%だった。

原題:U.S. 30-Year Bond Sale Draws Above-Average Demand on Yield Gap(抜粋)

--取材協力:Kristine Aquino、Wes Goodman、Anchalee Worrachate.

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