日銀総裁:追加緩和措置にはいろいろな可能性-必要あれば実施

日本銀行の黒田東彦総裁は11日夜の テレビ東京の番組で、「経済情勢によって必要があれば、金融政策で対 応する」と表明し、「追加緩和でやれることはもうないということはな い。緩和措置にはいろいろな可能性がある」と述べた。

テレビ東京によると、黒田総裁のテレビ番組生出演は初めて。同日 昼には安倍晋三首相と官邸で約5カ月ぶりに会談し、経済情勢などで意 見交換した。

黒田総裁は「為替水準について言うのは避けたい」としながらも、 「円安が経済にマイナスになることはない」との考えをあらためて示し た。

黒田総裁は米国の経済が着実に回復し連邦準備制度理事会 (FRB)がテーパリング(量的緩和の縮小)の段階に入っている一 方、日本は量的緩和を継続、欧州中央銀行(ECB)は一段の緩和に踏 み切っていると指摘。市場は「各国の金融政策の違いに注目している」 と述べた。

黒田総裁は4-6月の国内総生産(GDP)が下方修正され、リー マンショック以来の落ち込みとなったことについて、消費税率引き上げ 前の「駆け込み需要の反動減が一番大きい」と述べた。さらに「反動減 の回復が自動車などで遅れていることは確かだ。天候面の影響もある」 と付け加えた。

一方で、企業収益を背景に「設備投資計画はしっかりしており、反 動減の影響は薄らいでいく」との見通しを示した。その上で、「物価安 定の目標に向かって着実な道筋をたどっている。今の時点では追加緩和 が必要だとは思わない」と言明した。景気の「好循環の中で、物価目標 の2%に近付いていくのが望ましい」との立場を示した。

来年10月に予定されている消費再増税については、実施が見送られ た場合、政府の財政再建に向けた決意に市場が疑念を持つと対応が困難 になると指摘。その上で、政府が財政再建と中長期的な経済対策を両立 させることに期待を示した。

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