米アップル、新製品・サービス攻勢で先行組企業を市場追放も

米アップルは先駆者になることが必 ずしも報われるわけではないことを早くに学んだ。現在のパソコン (PC)を主に生み出したのは同社だが、少なくとも数十年間はマイク ロソフトと同社が提携するハードウエアメーカーに敗れていた。

その後ずっとアップルは、他社の築いた市場にやすやすと参入して は乗っ取り、大もうけし、他社を負け組にしてきた。音楽プレーヤー 「iPod(アイポッド)」が登場する前のクリエイティブ・ラブズや ダイアモンド・マルチメディア、スマートフォン「iPhone(アイ フォーン)」の発売前の時代のノキアやリサーチ・イン・モーション (RIM)、パームを覚えているだろうか。

アップルは今週、大画面アイフォーンや腕時計型端末「アップル・ ウオッチ」、決済システム「アップル・ペイ」を発表した。アップルの 行く手には新たな企業群が立ちはだかるが、同社の最新の製品・サービ スが成功した場合、地歩を失いかねない企業を挙げてみよう。

まずは韓国のサムスン電子だ。サムスンは既にスマホメーカー世界 最大手で、アップルにとって障害となっている。ただ、サムスンの成功 要因の大部分は、大画面スマホや「ファブレット」サイズの機器の品ぞ ろえがアップルに欠如していた点にある。アップルはこの穴をアイフォ ーン「6」と「6プラス」で埋めた。

両モデルは視力が衰えつつある中年記者を引き付けるだけでなく、 企業の間でも人気が高まると、ボックス社のアーロン・レビー最高経営 責任者(CEO)はアップルのプレゼンテーション後にデモルームで語 った。サムスンは近年、モバイル用基本ソフト(OS)「アンドロイ ド」搭載スマホを企業に一段と普及させようと取り組んできたが、これ も難しくなった。

アンドロイドを手掛ける米グーグルも餌食になる恐れがある。同社 の決済システム「グーグル・ウォレット」は販売業者が必要なハードウ エア投資を行っていないことから勢いをなくしている。アップル・ペイ が軌道に乗れば、グーグルの手の届かないほど多くの顧客データがもた らされる。そして眼鏡型端末「グーグル・グラス」が世界で最も有名な ウエアラブル端末として注目を集める日々はこれで終わる。

アップル・ウオッチが来年発売されれば、一部のウエアラブル機器 メーカーにとっての残り時間はあとわずかとなり、そのカウントダウン が始まる。カウエンのアナリスト、ティモシー・アーキュリ氏の最近の リポートによると、アップル・ウオッチの初年度売上高は1500万-2000 万台に上る可能性がある。カナリスによれば、世界で2014年前半に販売 されたウエアラブル機器は630万台だった。

サムスンに取材を試みたが返答はない。グーグルの広報担当はコメ ントを控えた。

原題:Apple’s New Product Storm May Uproot Long List of Companies(抜粋)

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