米大統領:イスラム国打倒で「容赦ない」軍事作戦を約束

オバマ米大統領は10日夜の国民に向 けた演説で、イラクとシリアで勢力を増すイスラム過激派「イスラム 国」を打倒するため、「容赦ない」軍事作戦を約束した。サウジアラビ アやヨルダンなど中東の同盟国が非常に重要な役割を担うと述べた。

大統領は米軍の空軍力で各国の地上部隊を支援し、米国が「幅広い 有志連合」を率いるとホワイトハウスからのテレビ演説で語った。米当 局者によれば、大統領の戦略には、サウジアラビアが提供する軍事キャ ンプでシリアの一部反政府グループに対して訓練や武器供与を行うこと も含まれる。

オバマ大統領は「どこに居ようがわが国を脅かすテロリストを追い 詰めると私はこれまでも明言してきた」とした上で、「イラクだけでな くシリアのイスラム国に対し行動を起こすのをちゅうちょしない」と述 べた。

オバマ大統領はイスラム教スンニ派の過激派組織であるイスラム国 の掃討に本腰を入れ始めた。イスラム国はこの数カ月の間にシリアから イラクへと勢力を大きく拡大。2人の米国人ジャーナリストを殺害する などテロを続けており、米国内ではテロへの警戒が強まるとともに、オ バマ大統領は議員らからイスラム国に対処する計画を説明するよう求め られていた。

放置できず

大統領は「多くの血が流されてきた中東でも、これらのテロリスト の残虐さは他に類を見ない」と述べ、「放っておけば、脅威は中東を越 えて拡大し、米国などに及ぶだろう」と指摘した。

ホワイトハウスの複数の当局者が匿名を条件に記者団に明らかにし たところによれば、オバマ政権はシリア空爆に向け選択肢を検討してい る。米国は既に、空爆の標的に関する情報を収集するためシリア上空の 偵察を行っている。

大統領は演説で、「米国民に今回の取り組みがイラク、アフガニス タンでの戦争と異なることを理解して欲しい」とし、「米国の戦闘部隊 が外国領土で戦うことはない」と述べた。

オバマ大統領はまた、この対イスラム国作戦は米国が近年イエメン やソマリアなどでアルカイダ系勢力に対して展開した戦略に沿った長期 的な取り組みになると説明した。イエメンなどでの米国の軍事作戦で は、地上戦を行う政府軍に支援を提供したものの、無人機などによる空 爆が中心だった。

米国は対イスラム国の作戦で、シリアの穏健派反政府勢力への支援 を拡大する。オバマ大統領はこのため、シリアの一部反政府グループに 対する軍事訓練や武器供与で5億ドル(約530億円)の資金拠出をあら ためて議会に求めている。

オバマ大統領の戦略の柱の1つを実現させるため、ケリー米国務長 官は11日、サウジアラビアを訪問し、スンニ派主流のアラブ諸国の外相 にイスラム国との戦いへの支援を求める予定。

原題:Obama Pledges ‘Relentless’ Campaign to Defeat Islamic State (1)(抜粋)

--取材協力:Terry Atlas.

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