米MGM:カジノの資金調達で邦銀と協議、緩和マネー活用へ

日本でのカジノ事業に最大100億ド ル(約1兆円)を投じる計画を明らかにしている米運営企業、MGMリ ゾーツ・インターナショナルは、資金調達に向けて日本国内の銀行と協 議している。貸出先不足に悩む邦銀マネーを活用する構えだ。

ビル・ホーンバックル社長は4日、総額で「30億から70億ドルのお 金を借りる」可能性があるとして、邦銀からの調達による「低金利のお 金は重要」だと都内のインタビューで述べた。融資だけでなく、提携も 視野に銀行と協議を進めている。他にも不動産会社やテクノロジー系企 業などとも話し合いをしたという。

投資規模が1兆円にも上るカジノ事業は、国内行にとって貴重な融 資機会になる。日本銀行が導入した量的・質的金融緩和により10年国債 の利回りは6月半ば以降、0.6%を切ったままで歴史的な低水準だが、 銀行の預金残高と貸出残高の差(預貸ギャップ)は190兆円を超えてお り、低利にもかかわらず融資に回らない資金が銀行内に滞留している。

「どこかの組織が単独で全てを負担することはない」とホーンバッ クル氏は言う。「非常に巨大な企業連合になるだろう」として、複数の 国内金融機関が参加すると述べた。

同氏によると、MGMでは日本の法整備などが不透明なことから最 終的な投資額を定めていないが、カジノ建設では通常、投資の全体額の 6割を負債で調達し、4割を株式で調達するのが一般的だという。今月 中に日本法人を東京と大阪で1社ずつ立ち上げる予定で、人員は当初合 わせて最大10人程度になると述べた。

築地が候補地の1つ

カジノは国内で現在違法だが、自民党議員らが合法化法案を昨年末 に国会に提出し、6月に審議入りした。MGMでは東京都築地の中央卸 売市場の跡地をカジノ建設候補地の1つとして検討しており、関係者に よると、3月にジェームス・ミューレン最高経営責任者(CEO)が自 ら現地を訪れ、調査したという。

米国最大のカジノ運営会社、シーザーズ・エンターテインメントの ゲーリー・ラブマン最高経営責任者(CEO)は6月、最低50億ドルと している日本でのカジノへの投資の「相当部分は通常、借り入れ市場で 調達できる」と話している。資本部分は不動産、建設、小売り、娯楽の 分野でそれぞれノウハウを持つ日本企業の出資になる可能性があるとい う。

カジノ運営企業などを研究する日本大学経済学部の専任講師、佐々 木一彰氏によると、カジノ建設の資金調達は、事業で生じた利益で借り 入れを返済するプロジェクトファイナンス(事業融資)の手法で行われ ることが多い。

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