米国債:下落、利上げペースをめぐる不安感で-3年入札堅調

9日の米国債相場は下落。3年債利 回りは7月以来の高水準をつけた。米金融当局による来年の利上げペー スについて投資家が過小評価しているとの懸念が広がった。

この日は3年債の入札(270億ドル)が実施された。利回りの上昇 が入札の需要を押し上げた。プライマリーディーラー(政府証券公認デ ィーラー)22社のうち5社は3年債入札を5段階評価(5が最高)の3 とした。今週は計610億ドルの入札が行われる。10年債は過去3カ月で 最長の4営業日連続安。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券ト レーディング担当シニアバイスプレジデント、マイケル・フランゼーセ 氏は「入札は良好だった」と述べ、「利回り水準が買いを呼び込んだ」 と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、既発3年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の1.04%と、7月30日以来の高水準をつけた。同 年債(表面利率0.875%、2017年8月償還)価格は1/8下げて99 18/32。

10年債利回りは3bp上昇して2.5%だった。一時は8月5日以来 で最高の2.51%をつけた。

米10年債の独10年債に対する上乗せ利回りは1.51ポイント。5日 は1.53ポイントと、15年ぶりの大幅な格差となった。

入札結果

米財務省が実施した3年債入札の結果によると、最高落札利回り は1.066%と、2011年4月以来の高水準。入札直前の市場予想は1.067% だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.17倍で、過去10回の平 均値は3.35倍だった。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は33.1%。前回8月12 日の入札時は36.2%。過去10回の平均値は32.8%だった。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者の落札比率は20.3%と、5月以来の最高。前月は19%だった。過 去10回の平均値は18.6%となっている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、3年債のリターンは年初から0.6%、米国債全体は3.7%。昨年の3 年債リターンは0.1%のマイナス、米国債全体は3.4%落ち込んだ。

財務省は10日に10年債(210億ドル)、11日に30年債(130億ドル) の入札を実施する予定だ。

投資家の過小評価

金融市場全体で見られるボラティリティの低さは、投資家が利上げ ペースを過小評価していることを示唆している可能性があると、米サン フランシスコ連銀の研究者が前日、リポートで指摘した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は6月に金融当局者は2015年末 のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を1.13%、16年末は2.5% を見込んでいると発表した。今月17日に最新のFOMC予測が発表され る。

米銀JPモルガン・チェースの調査によると、8日までの1週間で 投資家は国債価格が下落するとの見方を後退させた。

米国債投資家心理指数によると、米国債のネットショートが25ポイ ントと、前週の29ポイントから低下した。下落を見込んだ投資家は36% なのに対して、上昇を見込んだのは11%だった。中立は53%と、前週 の49%から上昇した。

ブルームバーグがまとめた債券市場のアナリスト予想によると、10 年債利回りは年末までに2.89%に上昇する。年初来の最高予想は7月15 日時点の3.43%だった。

原題:Treasuries Decline as Fed Timing Anxiety Increases Amid Auctions(抜粋)

--取材協力:Anchalee Worrachate、Liz Capo McCormick.

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