NY外為:ドルが対円で一時約6年ぶり高値-米利上げ観測で

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが円に対し一時ほぼ6年ぶりの高値を付けた。米国債利回りの上昇 や、米金融当局が来年半ばまでに利上げするとの見方が強まったことが 背景にある。

ユーロはドルに対し、テクニカル面での鍵となる水準付近に下げた 後、反転した。新興国通貨および資源国通貨は下落。中でもトルコ・リ ラや南アフリカ・ランドの下げが目立った。サンフランシスコ連銀が8 日付のリポートで、投資家は利上げペースの速さを過小評価している可 能性があると指摘したことが手掛かり。

スタンダード・ライフ・インベストメンツ(エディンバラ)の為替 担当ディレクター、ケン・ディクソン氏はドルが「今後も強さを増し、 米国の見通しは改善を続けていく」と予想した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.2%高の1 ドル=106円20銭。一時106円47銭と、2008年10月1日以来の高値を付け た。ユーロは対円で0.5%値上がりし、1ユーロ=137円40銭。

ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.2937ドル。一時1.2860ド ルに下げ、テクニカル面で鍵となる1.2788ドルに接近した。フィボナッ チ分析によればこの水準は、12年7月から翌年5月までの対ドルでの上 昇幅の38.2%後退した水準。

サンフランシスコ連銀のリポート

サンフランシスコ連銀の研究員はリポートで、「調査と予測モデル から米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者よりも一般の人々の方が 一段と緩和的な政策を予想している様子が示されている」と指摘した。

フェデラルファンド(FF)金利先物動向によれば、FOMCが来 年7月までに少なくとも0.5%へと利上げする確率は61%。8月末時点 では52%だった。

ブルームバーグが実施した調査では、12日発表される8月の米小売 売上高は前月比0.6%増が見込まれている。7月は前月比変わらずだっ た。

高利回り通貨は下落。米国の利上げ観測が強まったことから、新興 国資産の妙味が低下した。ランドは一時1.3%安の1ドル=10.9535ラン ドと、3月20日以来の安値。リラは1%下げて1ドル=2.1963リラ。

米国債利回りはこの日上昇し、ドル建て資産の魅力が高まった。 米10年債利回りは一時2.51%と、8月5日以来の水準に上げた。5年債 利回りは一時1.77%と、8月1日以来の高水準。

ファロス・トレーディング(コネティカット州スタンフォード)の マネジングディレクター、ブラッド・べクテル氏は「きのう発表された サンフランシスコ連銀のリポートが非常に注目された。債券相場が大き く動き、ドルにプラスとなったのは確実だ」とし、「それがユーロ下 落、対円でのドル上昇の要因となった」と説明した。

ドル・円見通し

ピアポント・セキュリティーズ(コネティカット州スタンフォー ド)のグローバルストラテジスト、ロバート・シンチ氏は、ドルの対円 相場について、テクニカル面での鍵となる107円38銭と突破した場 合、112円63銭と07年末以来の高値に上げる可能性があると指摘した。

同氏はリポートで、ドルが8日に終値ベースで、フィボナッチ分析 における07年6月から11年10月までの下げ幅の61.8%戻しに当たる105 円50銭を上回ったことを受け、107円38銭を試しにいく展開になると予 想した。76.4%戻しは112円63銭。

シンチ氏は「対円でのドルのロングを引き続き選好する。年末の予 想レンジは110-120円だ」と記した。

原題:Dollar Touches Strongest Against Yen in Almost Six Years on Fed(抜粋)

--取材協力:大塚美佳、David Goodman、John Detrixhe.

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