超長期債が下落、円安や30年債入札低調で-TB6カ月物マイナス金利

債券市場では超長期債相場が下落。 外国為替市場での円安進行や国内株式相場の続伸に加えて、30年利付国 債入札の結果が低調となったことを受けた。

日本相互証券によると、現物債市場で20年物の149回債利回りは前 日比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.34%に上昇後、午後3時すぎ に1.335%を付けた。30年物の43回債利回りは1bp高い1.665%。長期金 利の指標となる新発10年物国債の335回債利回りは0.5bp高い0.535%で 始まり、その後は0.53%で推移した。

BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、「為替 が1ドル=106円台に乗せて円安・ドル高方向に進んでいることが、国 内株価を支えて債券相場の重しになっている」と話した。30年債入札は テール(最低と平均落札価格の差)が拡大し、「市場予想より弱い結 果」と分析した。

財務省がきょう実施した表面利率1.7%の30年利付国債(44回債) の入札結果によると、最低落札価格は100円25銭と事前予想を10銭下回 った。小さければ好調なテールは16銭と3月以来の水準に拡大。投資家 需要の強弱を示す応札倍率は3.57倍と前回の4.06倍から低下した。

東京外為市場で円は1ドル=106円台前半と2008年10月以来の水準 まで下落。国内株式相場は続伸。TOPIXは前日比0.1%高の1299.62 で取引を終えた。

先物限月交代

長期国債先物市場で9月物は前日比7銭安の146円11銭で開始し、 いったんは146円09銭まで下落。その後は水準を切り上げ、一時5銭高 まで上昇した。終値は3銭高の146円21銭だった。

12月物の日中売買高は3兆3711億円と、9月物の2兆9094億円を上 回り、中心限月が移行した。10日に9月物の最終売買日を控え、限月交 代の動きが進展。建玉(未決済の残高)は8日段階で9月物の3.8兆円 に対し、12月物は7.5兆円に膨らんでおり、すでに実質的な中心限月と なっていた。

短期金融市場では、新発TB6カ月物の478回債利回りがマイナ ス0.001%で取引された。6カ月物では初のマイナス金利となる。

セントラル短資の金武審祐執行役員は、「短国市場は日銀の買い入 れや期末の需要に加えて、欧州中央銀行(ECB)のマイナス金利政策 の影響を受けた海外投資家の買いも入っているようだ。9月期末までは 担保需要など現物確保の動きが強まりやすく、ほぼゼロ%の推移が続き そうだ」と述べた。

日本銀行は9日午前、TB買い入れオペを7営業日ぶりに実施。購 入額は5000億円と前回8月29日の1兆7500億円から大幅に減額した。日 銀は足元の需給逼迫(ひっぱく)を踏まえ、オペを見送っていた。金武 氏は買い入れ減額について、「日銀は年末のマネタリーベース残高目標 を意識して、需給が逼迫している中でも、少しでも6カ月物を買い入れ ておきたかったのではないか」と説明した。

--取材協力:船曳三郎、赤間信行.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE