米国債:下落、10年債利回り1カ月ぶり高水準-9日から入札

8日の米国債相場は下落。10年債利 回りは1カ月ぶりの高水準をつけた。米財務省は9日からの3日間で 計610億ドルの入札を実施する。

サンフランシスコ連銀がまとめた調査リポートによると、金融市場 全体で見られる低いボラティリティーは、投資家が利上げペースを過小 評価している可能性があることを示唆する。スコットランドの独立をめ ぐる世論調査で有権者の大半が独立を支持していることが示されると、 米国債は逃避需要で上昇する場面もあった。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「特別に相場を左右する 材料がない時に入札が控えている。市場はそれをこなすために準備して いるのだろう。それが米国債に売り圧力をかけている」と述べ、「欧米 での利回り格差は依然として米国が優位に立っている。これが海外から 需要を呼び込むだろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前営業日比1ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.47%。一時は2.48%と、8月7日以来の高水 準となった。同年債(表面利率2.375%、2024年8月償還)価格はこの 日、3/32下げて99 5/32。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大手のICAPを通じた米 国債の出来高は2770億ドルと、5日の4150億ドルから減少した。年初来 の平均は3240億ドル。

サンフランシスコ連銀リポート

シニアエコノミストのジェンズ・クリステンセン氏と金融調査担当 バイスプレジデント、サイモン・クワン氏は8日付のリポートで、金融 政策のこの先の方向性について米連邦公開市場委員会(FOMC)より も投資家は「不安感が少ない」ようだとした。

さらに市場の予想レンジはFOMC参加者と比べてやや狭く、見通 しについて不安感が少ないことを示唆していると述べた。

金融当局が利上げをそれほど急ぐ必要がないと債券投資家が考える 最大の理由の一つは、米労働市場における継続的な改善が分かりにくい 点にある。

米労働省が発表した8月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比14万2000人増加。増加幅は、ブ ルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査での最も低い予想 も下回った。

入札予定

米財務省は9日、3年債の入札(270億ドル)を実施する予定 だ。10日には10年債(210億ドル)、11日には30年債(130億ドル)の入 札が実施される。

米10年債のドイツ10年債に対する上乗せ利回りは1.52ポイント。5 日は1.53ポイントと、15年ぶりの大幅な格差となった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、2008年以降、米国債のリターンは14.6%。ブルームバーグ米国債指 数は年初から5日までに3.9%上昇した。これは2011年以来で最も高い 伸びとなっている。

JPモルガン・チェースが5日付で送った顧客向けリポートによる と、同社は年末時点の10年債利回り予想を2.7%と、従来の3%から引 き下げた。

ブルームバーグがまとめた債券市場のアナリスト予想によると、10 年債利回りは年末までに2.89%に上昇する。

原題:Treasuries Drop, Pushing Yields to 1-Month High, Before Auctions(抜粋)

--取材協力:Anchalee Worrachate.

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