FRB議長、議会との関係修復が難航-権限拡大に不信感募る

イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は就任から7カ月間議会との関係修復に努めてきたが、 その成果は芳しくない。

下院金融委員会の共和党議員らは今年初め、複数の点でFRBを追 求する意向を表明。その一環として、金融政策と銀行監督における FRBの権限縮小を狙った法案が提案された。上下両院の超党派の議 員15人はFRB宛ての書簡で、危機再発の場合に緊急貸出権限をどのよ うに行使するのか明確な説明を求めた。

こうした一連の行動には、FRBが通常の枠を超えて金融市場での プレゼンスを強め、規制の権限を拡大していることに議員らが不信感を 募らせている状況がうかがわれる。

ウィリアム・ホイジンガ下院議員(共和、ミシガン州)はFRBが 「新たな領域に進みつつある」と指摘。「われわれに説明する必要はな いと思っているようだ」と批判した。7月16日の公聴会では、同議員と イエレン議長とのやりとりが白熱し、お互いの発言を遮って議論する場 面も見られた。

前任者のバーナンキ氏はコメントを控えるなど、議会との関係が悪 化。金融危機時に保険大手のアメリカン・インターナショナル・グルー プ(AIG)を850億ドル(約8兆9700億円)で救済するなど前例のな い行動により、FRBは権力を拡大しながらもその行動についての追及 には抵抗していると懸念されるようになった。

証言5時間、質問への回答6カ月

こうした経緯を踏まえ、イエレン議長は議会との関係修復に努力を 惜しまなかった。半期に一度の議会証言の初回となった下院委員会で は、5時間以上かけて議員らと向き合った。また民主党からの要請を受 けて、規制執行におけるFRBのやり方を見直すことに同意した。

しかしながら議員らやそのスタッフ、あるいは元スタッフのインタ ビューによると、11月の中間選挙で上院の過半数を制する可能性がある 共和党の間で特に、金融危機時に芽生えたFRBへの不信感は根深い。 FRBは金融政策の独立性と、議会による監督からの独立性を取り違え ているようだとして、その態度に不快感をあらわにする議員もいる。

ホイジンガ議員の事務所によると、銀行に高リスク取引を制限する 「ボルカー・ルール」について質問を出したところ、FRBから回答が 来るまで6カ月かかった。

同議員は「議会サイドは無視され、FRBの行動について質問する たびにやり込められる--その傲慢さには開いた口がふさがらない」と 述べた。

原題:Yellen Seeks to Repair Damage as Congress Demands More Oversight(抜粋)

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