アリババの活発なM&Aを投資家が疑問視も-8日から説明会

中国の電子商取引会社アリババ・グ ループ・ホールディングは今年、映画製作やタクシー予約サービス、プ ロのサッカークラブなど幅広い分野に合計46億ドル(約4840億円)を投 資したが、これだけの取引にどれほどの意義があるのか。過去最大規模 の新規株式公開(IPO)を目指す同社経営陣は8日から始まる投資家 説明会でファンドマネジャーからこんな疑問を投げ掛けられそうだ。

アリババのIPOは最大211億ドルに上る可能性がある。同社は買 い物客を自社のプラットフォームに引き付け成長手段を作るための新た な手法を模索しているが、一連の買収で取得した新規ビジネスの吸収や 支援の費用が膨らみ同社の利益率は落ち込む恐れもある。アリババの内 部関係者が取締役会を支配しているため、同社が行う企業の合併・買収 (M&A)について投資家の発言権は乏しい。

オバーワイス・アセット・マネジメント(イリノイ州)のアナリス ト、ジェフ・パップ氏は「私にとって最大の疑問は、電子商取引以外に 成長の余地があると彼らが考える分野の将来性だ」と指摘し、「こうし た新規ビジネスを立ち上げることで利益率にどんな意味があるのか」と 述べた。

事情に詳しい関係者2人によると、アリババの投資家説明会はニュ ーヨークのウォルドルフ・アストリア・ホテルでの会合を皮切りに始ま る。アリババは同会合で500人余りの出席者を見込む。同社は米国の主 要都市を回り、香港やロンドンでも説明会を開く予定で、今月18日に IPO価格を最終決定する方針。

歴史的IPO

説明会での質問はアリババのM&A戦略だけにとどまらないだろ う。出店企業による偽造品販売を防止するための計画や、オンライン決 済を手掛ける関連会社アリペイと同社との関係に関してもファンドマネ ジャーは回答を求める考えを示している。

関係者が匿名を条件に明らかにしたところによると、こうした質問 には武衛(マギー・ウ)最高財務責任者(CFO)や買収を担当するチ ームを率いる蔡崇信(ジョゼフ・ツァイ)氏ら同社幹部が応じるとい う。

同社のIPOの規模は仮条件の上限で価格が決まりオーバーアロッ トメントのオプションが行使された場合、最大243億ドルとなり、中国 農業銀行の持つ世界記録を上回る。

ヘッジファンドのアイアンファイア・キャピタルの創業者エリッ ク・ジャクソン氏によると、アリババが投資家に求める自社の評価額は 最高1627億ドルと、S&P500種株価指数構成企業の95%を上回る水準 ではあるものの、成長を求める投資家を引き付けることができれば評価 額はさらに上がる可能性があるという。

アリババの広報担当、ボブ・クリスティー氏はコメントを控えた。

原題:Alibaba M&A Spree to Be Questioned at Waldorf as IPO Kicks Off(抜粋)

--取材協力:Lulu Yilun Chen、Belinda Cao.

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