アビー・コーエン氏は今も強気-ドット・コムの亡霊におびえず

ゴールドマン・サックス・グループ のアビー・ジョゼフ・コーエン氏は、ドット・コム・バブル破裂期にあ っても強気な姿勢を貫き通したという逸話でよく知られる。

例えば、2000年10月のニューヨークでの講演では、S&P500種株 価指数が同年を1575で終え、1年以内に1650に到達すると予想した。同 指数は現実には、その年を1320、翌年を1091で終え、02年には776の底 を付けた。

その後の同氏の発言はあまり知られていないかもしれない。昨年の 同氏の予想は少なくともウォール街の一部のストラテジストらの予想に 比べれば、ずばり的中と言えるものだった。ニューヨーク・タイムズに よると、同氏は13年の始まりに際してS&P500種が同年を1787で終え ると予想。株価指数はこれを約3.4%上回ってその年を終了したが、ブ ルームバーグがまとめたウォール街の予想平均より20%高かった。

水準こそ違うものの現在の強気相場が1990年代終盤の上昇局面とス ピードで肩を並べる中、コーエン氏はドット・コム・バブルの亡霊にお びえていない。同氏は今も正々堂々たる強気派だ。(実際は控え目でソ フトな話し方をする人だ)。

「弱気派が見落としているのは、米経済がこれまでになく良好な状 況を持続させている事実だ」と、コーエン氏はブルームバーグテレビジ ョンで発言。「雇用の改善を理由に消費者信頼感は上がっている。家計 のバランスシートも良くなった。企業のパフォーマンスも良くなってい る。それは大手の多国籍企業だけでなく、中小企業にも見られる現象 だ」と述べた。

ダウ平均2万ドル

企業は配当支払いや自社株買いよりも、雇用の創出や製造機器の導 入といった成長につながる取り組みに一段の資金を投じ始めていると、 同氏は指摘した。

ダウ工業株30種平均が2万ドルに到達する見通しについて、同氏は 「数字を挙げたくはないが、方向なら言える。方向は総じて上だ」と述 べた。

最後にコーエン氏についてもう一つ、あまり知られていないことを 記しておこう。同氏はニューヨークの繁華街、タイムズスクエアがあま り好きではないらしい。無理もないことだ。そこに電光掲示板で表示さ れるナスダック・マーケットサイトは、ドット・コム・バブルを生き抜 いた人なら誰にとっても恐ろしい光景であろう。

原題:Ghosts of Dot-Com Era Aren’t Scaring Abby Joseph Cohen Off Bull(抜粋)

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