財務相:今年度補正予算編成も一つの方法-消費増税への対応

麻生太郎財務相は5日午前の閣議後 の会見で、来年10月に予定されている消費税率の10%への引き上げを控 え、景気の腰折れを回避するための経済対策の可能性について、「補正 予算も一つの方法だ」と述べた。

麻生氏は、最近の経済指標について「直近の数字はそんなに悪い数 字でもない。驚くような数字でもない」と指摘。その上で、経済情勢を 見ながら年末までの来年度予算の編成過程で「補正をあらかじめ組んで おかなければならないとか、予備費とか少し考えておかなければならな い。もしもの時には準備しておかなければならない」と述べた。

農林中金総合研究所の南武志主席研究員は「政府は補正予算による 景気刺激策をやるだろう。消費税を計画通り10%に上げるためには何ら かの景気対策は必要で、しようがないという認識だ」とし、補正の規模 については公共投資を中心に4兆-5兆円程度と予想。

バークレイズ証券の森田京平チーフエコノミストは3日付のリポー トで、社会保障・税一体改革の3党合意に署名した谷垣禎一氏の自民党 幹事長就任を受け、「消費税率引き上げ、14年度補正予算がメーンシナ リオになる」とし、4兆円程度の規模を想定している。

消費再増税については、4-6月期の国内総生産(GDP)の落ち 込みが大きかったことから、先送り論が浮上している。黒田東彦日銀総 裁は4日の定例記者会見で、消費増税先送りは市場から政府の財政健全 化に疑念を持たれるため確率は非常に低いとしながらも、「そういった 事態が起きると、政府・日銀としても対応のしようがない」とけん制し ていた。

これに対し、麻生財務相は「世界中は日本が消費税を上げて財政再 建をしながら経済成長もさせるという方向で動いていると思っている。 そこの部分が崩れるという話で正直大変だ。法律改正も伴う」とした上 で、「黒田総裁の言っている意味はよく理解できる」と語った。

麻生氏は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革に前向 きな塩崎恭久氏の厚労相就任を受けて、「GPIFがかなり国債に偏っ ているのは確かだ」と述べ、国内株式などの保有割合見直しに向けて株 価に影響を与えないよう専門家による慎重な運用を求めた。

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