陥落したサイゴン、投資と成長で首都凌駕-欧米企業の玄関口

ベトナム戦争終結から40年が過ぎよ うとしている。投資と成長の面で首都ハノイを凌駕(りょうが)し続け ているのが「サイゴン」だ。

かつての南ベトナムの首都だったサイゴンは、ベトナム戦争後にホ ーチミン市とその名を変えたが、今でも昔の名前で広く知られている。 ベトナムの国内総生産(GDP)の約4分の1を担う同市の証券取引所 の株価指数は、時価総額がハノイの指数の7倍だ。ホーチミン市には新 空港の建設計画もあり、実現すれば離発着の受け入れ能力は5倍に高ま る。

米デューク大学のエドモンド・マレスキー准教授(政治経済学) は、「経済と地元企業の洗練度という点でホーチミン市はどの側面から 見てもハノイより進んだ都市だ」と指摘する。同准教授は米国の支援を 受けベトナム商工会議所がまとめたベトナム地域競争力指数の主任研究 員を務める。

北ベトナム軍の戦車がサイゴンの大統領官邸のゲートを突破し、混 乱を極めた1975年4月30日。当時の大統領官邸は今、統一会堂と名を変 え、その外側には戦車のレプリカが置かれ、観光名所となっている。サ イゴン陥落は今や遠い昔のことだ。

ホーチミン市の人口は倍以上の780万人に膨らんだ。同市の経済は 昨年9.3%拡大し、1人当たりの域内総生産(GDP)は4513ドル (約47万6000円)と、全国平均の2倍を超える。約690万人が住むハノ イの成長率は8.3%で、1人当たりのGDPは2985ドルだ。

あふれるエネルギー

ベトナムで事業展開しようとする欧米のブランドにとって、ホーチ ミン市は玄関口だ。米マクドナルドのドナルド・トンプソン最高経営責 任者(CEO)は2月、同市でベトナム1号店の開店セレモニーに臨ん だ。米スターバックスは現在、ホーチミン市に8店舗を構える。同社は 7月、ハノイ1号店を開店。ホーチミン市の1号店はその1年余り前の オープンだ。

2001-2004年に駐ベトナム米国大使を務めたレイ・バッガード氏は 「エネルギーあふれる発電機のような都市がサイゴンだ」と言う。1970 -73年に南ベトナムに住んでいた同氏は、米大使としてハノイに駐在し た。

原題:Saigon Beating Hanoi Four Decades After Vietnam War: Cities(抜粋)

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