NY外為:ユーロ、対ドル14カ月ぶり安値-ECB利下げで

ニューヨーク外国為替市場ではユー ロが対ドルで下落。ほぼ1年2カ月ぶりの安値となった。欧州中央銀行 (ECB)は予想外に利下げを決定し、リファイナンスオペの最低応札 金利を0.05%と過去最低に引き下げた。さらに、資産購入計画も発表し た。

ユーロは主要31通貨に対して下落した。ドラギECB総裁は来月か ら資産担保証券(ABS)の「幅広いポートフォリオ」を購入すると発 表した。8月の米非製造業総合景況指数が活動の拡大を示したため、利 上げ観測が強まり、ドル指数は上昇した。円は対ドルで2008年以来の安 値水準に近づいた。日本銀行が過去最大規模の緩和策を維持したことが 背景。

イートン・バンス・マネジメントのマネーマネジャー(ボストン在 勤)、エリック・スタイン氏は「ECBへの期待は大きかったが、実際 の政策はそれを満たしただけでなく上回った。ユーロを軟化させ、イン フレ期待を高めるほか、デフレ見通しを弱め、欧州経済を支えるため、 ドラギ総裁は最大限の金融緩和を実施する方針を明確にしている」と述 べた。

ニューヨーク時間午後5時時現在、ユーロは対ドルで前日比1.6% 安の1ユーロ=1.2944ドルと、終値ベースでは2011年11月以来の大幅 安。一時は1.2920ドルと、2013年7月10日以来の安値を付けた。対円で は1.1%下げて1ユーロ=136円25銭と、昨年11月以来の安値水準。

円は対ドルで0.5%下げて1ドル=105円27銭。一時は105円37銭ま で下げた。1月2日には08年10月以来の円安水準となる105円44銭を付 けた。

ECB

ECBは短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レポ)の 最低応札金利を0.1ポイント引き下げたが、ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミスト調査では0.1ポイントの利下げを見込んでいた のは57人中わずか6人だった。残りは据え置きを予想していた。中銀預 金金利はマイナス0.2%に引き下げた。

ドラギ総裁はECBがABSとカバード債を購入する計画を発表し た。購入プログラムの詳細は10月の政策委員会の後に公表される。総裁 によると、大規模な量的緩和(QE)についても協議された。

コメルツ銀行のシニア通貨ストラテジスト、ピーター・キンセラ氏 (ロンドン在勤)は「直後のユーロの反応をみれば、利下げが予想外だ ったのは明白だ。ECBがユーロ安を望み、そのために必要な措置を取 る用意があることは明らかだ」と述べた。

同氏によれば、コメルツ銀は2015年3月末までにユーロが1.25ドル に下落すると予想している。

過去1カ月のパフォーマンス

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ユーロは過去1カ月間に2.1%下落。ドルは1.9%高、円 は0.9%下げている。

クレディ・アグリコルのマクロストラテジスト、マーク・マコーミ ック氏(ニューヨーク在勤)は「ECBは市場の予想よりもわずかに先 行した」と述べた。

日銀の黒田東彦総裁は一段と円安になったとしても「日本経済に特 にマイナスということはない」と語った。これを材料に円は対ドルで下 落した。

日銀はマネタリーベースが年約60兆-70兆円に相当するペースで増 えるよう金融市場調節を行う方針を据え置いた。

原題:Euro Sinks to 14-Month Low on ECB; Dollar Climbs on U.S. Outlook(抜粋)

--取材協力:Catherine Bosley、Anchalee Worrachate.

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