債券先物が安い、ECB会合控え売り優勢-TB3カ月物ゼロ%に低下

債券先物相場が小幅安。前日の米国 債相場が反発した流れを引き継いで買いが先行した後、今晩の欧州中央 銀行(ECB)政策委員会を控えて売りが優勢となった。

長期国債先物市場で中心限月の9月物は前日比1銭高の146円17銭 で取引を開始し、いったんは146円20銭まで上昇した。その後は上値が 重くなり、午後に入ると2銭安まで下落した。終値は1銭安の146円15 銭だった。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、ECB会合について 「さらなる金利低下につながる材料が提示される可能性は低いとみられ る」と指摘。「今月中旬の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて 米金利やドルといった外部環境が変化する余地は大きいと思われるの で、債券ロングで乗って行くタイミングではない」とみていた。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の335回債利回りは前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い0.53% で始まり、その後も同水準で推移した。

超長期債は午後に売りに押される展開。20年物の149回債利回り は0.5bp低い1.33%に下げていたが、その後は1.335%に戻した。30年物 の43回債利回りは0.5bp低い1.645%に下げていたが、徐々に水準を切り 上げ、午後3時前後には1.66%と8月22日以来の高水準を付けた。

ECBは4日、政策委員会を開く。ブルームバーグ・ニュースが調 査したエコノミスト57人中、51人が金融政策の据え置きを予想した。 RBS証券の丹治倫敦チーフ債券ストラテジストは、「今回は何もやら ないと思う。将来的な追加緩和を示唆するものが出ないと期待がはく落 する可能性もある」と語った。

日銀決定会合

日銀はきょうの金融政策決定会合で、政策方針の現状維持を全員一 致で決めた。当面は量的・質的金融緩和を着実に推進するとともに、経 済・物価情勢を見極める構えだ。エコノミスト31人に対するブルームバ ーグの調査でも全員が現状維持を予想していた。

RBS証の丹治氏は、日銀決定会合について「何も出ないとの予想 が大勢だった。若干円高・株安になっているが、朝方からの動きで日銀 の決定に反応したものではないだろう」と話した。

3日の米国債相場は上昇。10年債利回りは前日比2bp低下の2.40% 程度。ウクライナ紛争を解決に導く取り組みに対する疑念が投資資金を 米国債に向かわせた。ウクライナのヤツェニュク首相はロシアがこれま での合意を全て無視、あるいは「大胆にも違反した」と非難した。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、ウクライナをめぐ る不透明感の緩和で前日の欧州市場ではいったんリスク選好となるもの の、市場はなお懐疑的で欧米の債券売りは続かなかったと説明した。

新発3カ月物の国庫短期証券(TB)477回債の利回りは日本相互 証券が仲介する業者間取引でゼロ%を付けた。東短リサーチの寺田寿明 研究員は「あす日銀のTB買い入れオペが入るかもしれないことを意識 してゼロ%になっている。投資家がゼロ%で買うという動きという感じ ではない。需給が締まっていることは間違いない」と説明した。

--取材協力:赤間信行.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE