日本株3日続伸、105円台円安と米統計好感-輸出や金融買い

東京株式相場は3日続伸。ドル・円 相場が1月以来の円安水準となる1ドル=105円台に入り、米国製造業 統計の改善も受け、企業業績に対する楽観的な見方が広がった。電機や 機械、輸送用機器など輸出関連、銀行など金融株、海運株が高い。内閣 改造による構造・規制改革進展への期待も後押しした。

TOPIXの終値は前日比4.52ポイント(0.4%)高の1301.52、日 経平均株価は59円75銭(0.4%)高の1万5728円35銭。

三菱UFJ投信の宮崎高志戦略運用部長は、「足元で為替の円安と 内閣への期待があり、買いが入っている」と指摘。日本株が年初来高値 に接近している点については、「グローバル経済が緩やかだが、回復基 調にある。それを背景にした動き」との見方を示した。

きょうのドル・円相場は、午後半ばまでおおむね1ドル=105円10 -20銭台で推移。海外市場の流れを受け、1月以来の円安水準に振れ た。前日の東京株式市場の終値時点は104円82銭。円安進行の背景の1 つに、きょうの内閣改造を経て公的年金基金の運用面でリスク資産志向 が高まる、との見方がある。

午後2時前から始まった第2次安倍改造内閣の閣僚名簿公表では、 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)を所管する厚生労働相に 塩崎恭久元官房長官が決まった。塩崎氏はGPIFの組織改革に前向き と市場では受け止められており、「改革が実施されれば、株の比率が高 まり、外債を買う動きも高まってくる。円売り・ドル買いの動きが続く だろう」とSMBC日興証券株式調査部の西広市部長は話す。

前日発表された8月の米供給管理協会(ISM)の製造業総合景況 指数の改善も、円安進行とともにきょうの日本株の支援材料。同指数 は59と、2011年3月以来の水準に上昇した。前月は57.1。7月の米建設 支出も前月比1.8%増と、市場予想の1%を上回った。三菱UFJ投信 の宮崎氏は、「米国の景気が強い方向で動いており、来年半ばの利上げ をどこかのタイミングで織り込む動きがあろう。金利差の関係から為替 が円安に振れると、日本株も上がってくる」とみている。

新閣僚公表で終盤失速

ただ、菅義偉官房長官による新閣僚名簿の読み上げが終わると、当 面の材料一巡感もあり、午後の取引終盤にかけ株価指数は失速、ドル・ 円も104円台へと円安の勢いが鈍った。SBI証券の鈴木英之投資調査 部長は、「新内閣への期待が相場の背景にあったため、発表されたとこ ろで好材料出尽くしの面はある」と言う。

東証1部33業種は海運、その他金融、銀行、証券・商品先物取引、 電機、空運、機械、輸送用機器、倉庫・運輸、電気・ガスなど20業種が 上昇。その他製品、鉱業、サービス、鉄鋼、パルプ・紙、医薬品など13 業種は安い。鉱業は、前日のニューヨーク原油先物が1月以来の安値と なったことが終日重しとなった。

売買代金上位では熊谷組、三菱UFJフィナンシャル・グループ、 ソニー、富士重工業、ファーストリテイリング、パナソニック、マネー パートナーズグループ、ミネベア、ルネサスエレクトロニクス、横河電 機が上昇。Fリテイリは、8月の国内ユニクロの既存店売上高が3.8% 増えた。横河電は、JPモルガン証券が希望退職者募集を評価し、投資 判断を上げた。一方、名古屋の製鉄所で火災があったとNHKがきょう 午後に報じ、新日鉄住金は下落。コロプラ、花王、三菱化工機、富士 通、アルプス電気も安い。

東証1部の売買高は24億8802万株、売買代金は2兆689億円。値上 がり銘柄数は918、値下がりは753。

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