テニスから転身、ウォール街やシティーへ-元プロの資質生かす

プロテニスのアンディ・マレー選手 は全米オープンで2回目の優勝を目指しているが、友人でデビス杯での チームメートだったジェイミー・ベーカー氏はロンドンの金融街で新し いキャリアを築いている。

各地を転戦するトーナメントプロの生活は楽ではなく、ベーカー氏 は2013年にスペイン最大の銀行、サンタンデール銀行に入行した。上位 に入らなければ賞金は稼げないが、プロテニス選手として戦い続けるに は年間14万3000ドル(約1500万円)がかかると、全米テニス協会が2010 年に試算した。元プロたちの一部は20代のうちにウォール街かロンドン のシティーにたどりついている。

男子ツアーでのシングルスランキングの最高が186位だったベーカ ー氏は、「楽な生活ができる位置にはいなかった」と振り返り、最初は 世界を旅すること「自体がご褒美のようだった」が、25歳になるまでに は自身のキャリアの金銭面を考え始めたと、インタビューで語った。

現在28歳の同氏は「銀行に1銭の貯金もなく、選手生活を終えるこ とにもなりかねなかった」と話す。プロとしての10年近くで稼いだの は40万ドル余りだったという。

同氏は元スポーツ選手や軍人を企業に紹介するあっせん会社アドビ クター(ロンドン)の紹介でサンタンデールに入った。アドビクターの 創業者でディレクターのスティーブ・ホワイトクーパー氏はインタビュ ーで、なぜ元スポーツ選手が金融サービス業界で成功できるのかという 問いに「個人競技でのトップスポーツマンの最高の資質は、立ち直る力 だ」と述べた。

スポーツ界から金融界へ入るのはベーカー氏ばかりではない。1992 年の全米オープンテニスの男子ダブルス優勝者、ジム・グラブ、リッチ ー・レネバーグ両氏は今、ニューヨークのヘッジファンド、タコニッ ク・キャピタル・アドバイザーズで共に働いている。

自身は元ラグビー選手のホワイトクーパー氏によれば、アドビクタ ーは12年の創業以来約80人の候補者を就職させた。そのうち3人が元テ ニス選手で、さらに4人が就職への話が進んでいるという。

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