JPモルガン、リスク上昇で資本が「座礁」-株主還元できず

米銀JPモルガン・チェースのジェ イミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)はコンプライアンス(法規 順守)とサイバーセキュリティー強化のため数十億ドルを投じる計画だ が、監督当局はそれでもリスクが低下したとは認めようとしない。

人的ミスや外部からの攻撃、詐欺や訴訟などによるオペレーション リスクを加味したJPモルガンの資産額は4-6月(第2四半期) に6.7%増え4000億ドル(約42兆円)となった。同行の8月の届け出資 料から分かった。

リスク加重資産額は損失を吸収するための必要資本額を決める際の 基準。当局は昨年の230億ドルの法規制関連コストと先月発覚したハッ カー攻撃を理由に、JPモルガンに資本バッファー積み増しを求めるか もしれない。

金融危機以降、法規制や訴訟に絡む巨額費用の発生しているシティ グループやバンク・オブ・アメリカ(BOA)などウォール街の金融機 関はいずれも同様の圧力に直面している。JPモルガンの場合、こうし たリスクへの対応によって350億ドル以上の資本が縛られ、配当や自社 株買い戻しという株主還元に回すことができない。ダイモンCEOはこ れを「座礁した資本」と呼んでいる。

フィッチ・レーティングスのシニアディレクター、ジャスティン・ フラー氏は、「銀行側は『テクノロジーとコンプライアンス要員のため に巨額の資金を投じたのに評価されていない』と言う」が、「確認可能 なデータは銀行がつい最近支払った巨額の訴訟コストであり、これを無 視するのは難しい」と話している。

原題:JPMorgan Operating Risk Rises as Regulators Say Past Is Prologue(抜粋)

--取材協力:Dakin Campbell.

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