パリ郊外の地下2000メートルに眠る地熱、住宅や学校で利用へ

パリのエッフェル塔とオルリ空港の 中ほどに位置する郊外で、作業員たちが昼夜を分かたず地殻の奥深くに 眠る地熱を求め掘削に取り組んでいる。

掘削に携わっているのは米シュルンベルジェなど石油サービス会社 の従業員たちだ。通常はオマーンの砂漠やブラジル沖の深海で油井の掘 削を手掛ける従業員たちが、パリ郊外のビルジュイフで4カ月間にわた って作業に当たる予定だ。高くそびえるリグ(掘削装置)を操作し、低 所得者層の住宅地と墓地の間にある区画を地下2000メートルまで掘削す る。

この作業は世界各地で進められている地熱開発の1つで、これらの 井戸から近隣の住宅や学校、病院に数十年間にわたって地熱が供給され る見通しだ。パリ地域には、アイスランドに次いで世界で2番目に多く 低エネルギー地熱発電装置が設置されている。

自治体が保有するこの地域の公益事業会社にとって新規の地熱井の 開発は30年ぶりとなる。フランスでは原子力発電が推進されており、総 発電量に占める原子力発電の割合は世界首位となっている。地熱発電装 置もエネルギー自立への必要性から設置された。パリ周辺では1980年代 初頭に数十カ所に地熱発電装置が設置されたが、その多くは財政難と技 術的問題により、その後、操業が停止された。

フランスでは消費エネルギーのうち約14%を再生可能エネルギーが 占める。欧州連合(EU)は、この割合を2020年までに20%とすること を目標に掲げている。

原題:A Mile Below Paris Drillers Hit Hot Pools to Warm Houses: Energy(抜粋)

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