中国の大手銀行、貴金属保有を増やす-金リース事業の需要で

中国の大手銀行が保有する貴金属の 総額が1年前に比べ66%増加した。中国では融資規則の厳格化によって 融資が困難になっているため、銀行が顧客にリースする金を増やしてい ることが背景にある。

財務報告書によると、中国の大手4行である中国工商銀行や中国建 設銀行、中国農業銀行、中国銀行が保有する貴金属は4-6月(第2四 半期)末時点で計3780億元(約6兆4500億円)相当。昨年以降の保有額 の伸びは、指標となる上海市場の金価格の上昇率を上回った。この間の 金価格の上昇率は7.5%にとどまった。

不動産価格が下落し、不良債権が増加していることから、中国は借 り入れコストを引き上げ、デフォルト(債務不履行)のリスクがあると 考えられるセクターへの融資を削減することにより債務の抑制を目指し ている。興業銀行によると、金のリース事業は融資制限の対象にはなら ず、簿外融資と見なされるため、銀行は金のリース事業を拡大。貴金属 の保有を増やしている。

上海力鼎投資管理のパートナー、段世華氏は8月29日、上海から電 話インタビューで「金ベースの資金調達はここ1年間、大幅に伸びてい る」と指摘。「銀行の統計を見ると、中国では多くの企業が依然として 十分な融資を受けられない状態であることは明らかだ」と述べた。

金リース事業には2種類ある。工商銀のウェブサイトによれば、1 つは顧客が貴金属を銀行から借りると同時に、価格リスクヘッジのため の先渡し契約を締結する。融資手数料が金利より低いため企業は割安な 価格で融資を受けることができる。もう1つは現物リースで、金関連企 業が事業のために貴金属を借り、リース期間の終了時に返済する。

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