日本株7カ月半ぶり高値、日欧緩和思惑と円安-金融中心高い

東京株式相場は続伸し、主要株価指 数はおよそ7カ月半ぶりの高値。足元の景気がさえない欧州、日本で追 加金融緩和の思惑が浮上し、為替の円安進行も好感された。過剰流動性 の恩恵を受ける証券など金融株、不動産株が上げ、電機や輸送用機器な ど輸出関連株も買われた。

TOPIXの終値は前日比13.94ポイント(1.1%)高の1297.00、 日経平均株価は192円(1.2%)高の1万5668円60銭。両指数とも7月30 日に付けた直近高値を上抜け、TOPIXは1月22日、日経平均は同23 日以来の水準。

ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、 「相対的に米国の景気が堅調で、これまでにない円安の動きを素直に評 価している」と指摘。また、あすに内閣改造を控え、「政策への期待感 も出やすい局面ではある」とも話した。

きょうの日本株は小幅に続伸して始まり、午前10時ごろから先物主 導で一段高。TOPIXは午後に入り、日中ベースでは7月31日以来、 節目の1300ポイントを回復する場面があった。

きょうのドル・円相場は、朝方は1ドル=104円30銭台だったが、 午後は同80銭台へと円安の動きが強まった。前日の東京株式市場の終値 時点は104円18銭。日欧の追加緩和期待、米国経済の堅調に対する評価 が底流にある。

1日の欧州株は、ストックス欧州600指数が0.3%高の342.86と小幅 に続伸。ドイツや英国など堅調な市場が多かった。英マークイット・エ コノミクスが同日発表した8月のユーロ圏製造業購買担当者指数 (PMI)改定値は、50.7と前月の51.8から低下。景気刺激策拡大への 期待感が相場を支えた。

内閣改造、GPIF改革に期待も

また、自民党の日本経済再生本部で本部長代行を務める塩崎恭久元 官房長官が入閣する方向で、厚生労働相に充てる案が浮上していると共 同通信が1日に報道。同氏は年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF)の改革論者で、運用ポートフォリオの比率変更に向け、あ すの内閣改造を材料視する動きも加わった。

SMBC日興証券株式調査部の圷正嗣ストラテジストは、塩崎氏が GPIFの組織改革派だと指摘し、厚労相に就けば、「GPIFや共済 年金の改革につながりやすいという見方が強まってもおかしくない。経 済政策や年金改革で手腕を発揮してくれるという意味でポジティブ」と 話していた。

東証1部33業種は証券・商品先物取引、その他金融、不動産、電 機、その他製品、輸送用機器、精密機器、機械、ガラス・土石製品、銀 行など31業種が上昇。相対的に金融、不動産など追加金融緩和が行われ た場合に恩恵を受けやすい業種が強い動きを見せた。医薬品、海運の2 業種のみ安い。

売買代金上位ではソフトバンク、トヨタ自動車、みずほフィナンシ ャルグループ、三菱化工機、アイフル、野村ホールディングス、クボ タ、三井不動産、日立製作所、村田製作所、TDKなどが上昇。クボタ は、SMBC日興証券が欧米の収益改善に対する評価が不足していると し、目標株価を上げた。TDKには、モルガン・スタンレーMUFG証 券が投資判断を「オーバーウエート」に上げる材料があった。

一方、熊谷組や鉄建、セガサミーホールディングス、KLab、中 外製薬が下げ、上期利益計画を下方修正した伊藤園も安い。東証1部の 売買高は24億4232万株、売買代金は1兆9744億円。売買高は、株価指数 オプションの特別清算値(SQ)算出日だった8月8日を除くと、6 月27日以来の高水準。値上がり銘柄数は1245、値下がりは467。

--取材協力:野原良明.

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