債券は下落、10年債入札結果低調で売り優勢-円安進行や株上昇も重し

債券相場は下落。きょう実施の10年 国債入札結果が市場予想を下回る低調な結果となったことを受けて売り が優勢となった。円安進行や株式相場の堅調推移も重しとなった。

長期国債先物市場で中心限月の9月物は前日比1銭安の146円22銭 で開始し、いったんは146円27銭まで上昇した。その後は円安や株高を 受けて伸び悩み。午後零時45分の入札結果発表後には急落し、一時 は146円06銭と日中取引ベースで8月25日以来の安値を付け、終値は7 銭安の146円16銭だった。

UBS証券の井川雄亮債券ストラテジストは、10年債入札結果につ いて、「最低落札価格が99円80銭と市場予想を下回り、悪い結果だっ た」と分析。「通常は月初に金利が上昇しやすいものの、きょうは入札 に対する調整があまり入っていなかった。先物が下落に転じたのは、事 前の調整が足りなかったことが影響したのだろう」と話した。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の334回債利回りは前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い0.49% で始まり、午前は同水準で推移。午後に入ると0.5bp高い0.50%に上昇 している。

入札結果発表後には中期や超長期ゾーンも下落した。5年物の118 回債利回りは横ばいの0.155%で推移していたのが、午後は0.16%に上 昇。20年物149回債利回りは一時1bp高い1.34%に上昇した 後、1.335%。30年物43回債利回りは1.5bp高い1.64%。

財務省が実施した表面利率0.5%の10年利付国債(335回債)の入札 結果によると、最低落札価格は99円80銭と市場予想を2銭下回った。小 さければ好調となる最低と平均落札価格の差(テール)は3銭と前回の 1銭から拡大。投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.58倍と前回の4.29 倍から低下した。

イベント控え買いづらさ

東京外国為替市場で円は1ドル=104円台後半に下落している。株 式相場は続伸。TOPIXは前日比1.1%高の1297.00で終了した。

SMBC日興証券の山田聡シニアクオンツアナリストは、10年債入 札を無事に通過できたとしても債券相場の上値は重くなると指摘してい た。「今週は欧州中央銀行(ECB)理事会や米雇用統計など注目材料 が多く、積極的に買い進みづらいタイミング。あす実施が見込まれる日 銀国債買い入れオペで、335回債は対象外の公算」と説明した

--取材協力:赤間信行.

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