8月の新車販売台数、3年ぶりの低水準-増税前の受注残消え

8月の新車販売台数は33万3471台 で、2011年8月以来最も少ない販売となった。消費増税後の買い控えは 予想に反して長期化しており、今後、国内生産台数を維持できるのか懸 念も生じ始めている。

日本自動車販売協会連合会(自販連)と、全国軽自動車協会連合会 (全軽自協)が1日発表した統計によると、8月の新車販売台数の合計 は前年同月比9.1%減となった。11年8月の32万9842台以来の低水準。

自販連の林義高理事は、消費増税前の受注残がなくなったのが1つ の要因とした上で、「7-9月はボーナス商戦などによる販売回復を期 待したが予想に反して水準が低かった」と会見で述べた。販売は9月以 後も前年を超えるのは難しいだろうとの見通しを示した。

先月30日に発表された7月の家計調査では2人以上世帯の消費支出 が4カ月連続減少している。消費増税後の買い控えは自動車業界も例外 ではないことを示した。

アドバンストリサーチジャパンの遠藤功治アナリストは、「この傾 向が続けば、国内自動車メーカーは国内生産能力の削減も考える必要が 生じるだろう」と指摘。中でも軽自動車は価格を気にする購買者が多い とみられ、9月から10月にかけて2桁台の落ち込みが続くとの見通しを 示した。

8月の新車販売のうち、登録車販売は前年同月比5%減の20万6606 台で下落幅は今年5月以来。軽自動車は同15.1%減の12万6865台で下落 幅は11年8月以来最大だった。

軽自動車の下落

下落の大きかった軽自動車では、今年の累計シェアトップのダイハ ツが前年同月比18%減、シェア18%で3位のホンダが20%減となってい る。シェア2位のスズキは3.3%減、日産は2.7%減にとどまった。

バークレイズ証券の吉田達生アナリストは、軽自動車販売の下落が 大きかった理由として、ここ数年各社が軽自動車のラインアップ拡充を 図っており、昨年8月には軽自動車販売は過去最高となっていたことを 挙げた。国内では若者の都心への回帰が進んでいることなどから、引き 続き小型車を好む傾向は続くだろうという見通しを示した。

長期的には国内市場が縮小することは構造的に避けられず、自動車 メーカーが需要のある場所での生産へ移管していくだろうと述べた。

軽自動車では、11年にホンダが軽自動車「Nシリーズ」の投入でラ インアップを大幅刷新して以来、室内空間を拡大した「スーパーハイト ワゴン」と呼ばれるスズキの「スペーシア」や、三菱自動車の「eKスペ ース」などを次々と投入。ダイハツやホンダは軽オープンスポーツカー の投入にも踏み切っている。

軽自動車税については、来年4月以降の新規取得を対象に、現行 の1.5倍となる1万800円(自家用)に引き上げられる。自動車メーカー 株は2日、円安などにより、総じて上昇している。

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