小渕優子氏:女性首相誕生は「遠い未来ではない」-インタビュー

自民党の小渕優子元少子化担当相 は、遠くない将来、日本にも初の女性首相が誕生するとの見方を示し た。小渕氏は恵三元首相の娘で、戦後最年少で入閣した経験を持つ。女 性首相候補の1人に名前が挙がっている。

8月29日のブルームバーグ・ニュースの単独インタビューで語っ た。小渕氏は安倍晋三首相が女性の活躍を力強く発信していることに言 及し、女性を取り巻く環境は「少しずつ変わっていく段階にある」と指 摘。女性首相の誕生について「決して遠い未来ではない」と話した。自 身が首相になる気持ちはあるか、との問いには明言を避けた。

東北大学大学院の吉田浩教授が12年12月に首都圏の成人男女310人 を対象に実施した調査によると、女性首相が近い将来誕生するだろうと 答えた人は7.4%で、まだ時間がかかると答えた人は28.4%。首相にふ さわしい女性議員としては、自民党の小池百合子元環境相が8.7%とト ップで、民主党の蓮舫元行政刷新担当相が3.9%、小渕氏は3.5%。「現 在の日本に適当な女性がいない」と答えた人は66.5%に上った。

第2次安倍政権が発足した2012年12月、韓国では朴槿恵氏が女性初 の大統領に選ばれた。世界経済フォーラムが毎年発表する「ジェンダー ギャップ指数」13年版で、総合評価では日本は105位、韓国は111位だっ たが、政治参加の分野では日本は118位、韓国は86位だった。

25歳で父の秘書に

小渕氏は1973年12月生まれの40歳。テレビ局勤務を経て99年、25歳 の時に父、小渕恵三首相(当時)の秘書に転身。翌年、恵三氏が病死し た後の衆院選に立候補し、初当選した。現在5期目。

小渕氏は恵三氏を「私は末っ子だったから、父は小さい頃から猫か わいがり。父の背中を見ながら育ってきて、父の存在が憧れだった」と 振り返る。自らも政治家を志した理由については「父は命をかけて政治 という仕事をやっていた。その遺志をつないでいかなければと思った」 と語る。

麻生太郎内閣では少子化対策・男女共同参画の担当相として戦後最 年少の34歳で入閣。第2次安倍内閣では財務副大臣も経験し、現在は衆 院文部科学委員長を務めている。

6歳と4歳の男の子の母親でもある。「子どもがいてお仕事をして いる人は私に限らず、たくさんいる」と指摘。「私がどうしてもやらな ければならない仕事なのに子育てがあるのでやりません、というわけに はいかない。できるだけ子どもがいることが言い訳にならないようにや ろうと思ってやってきている」と自らの信条を語った。

子育てをしながらの政治活動は「日々綱渡り」というが、夫や同じ ように子育てをしている「ママ友」の協力を得ながらしのいできている という。

アジア外交

そんな小渕氏が父親から受け継いだテーマの1つが中国、韓国との 関係だ。「父はアジア外交にすごく熱意をもっていた」と話す。恵三氏 は98年、当時の金大中韓国大統領と「痛切な反省と心からのお詫び」を 明記した日韓共同宣言を発表。翌月の衆院本会議で、「過去の問題に区 切りをつけ、21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップを構築するこ とを宣言した」と答弁した。

小渕氏は昨年12月に中国を、今年7月には韓国を相次いで訪問。10 月にも再度の訪韓を予定している。両国との議員外交について「いま一 生懸命やっているのも父の影響」と述べた。日中、日韓関係の改善には 「あっちだけが悪い、こっちだけが悪いという問題ではない」と述べた 上で、信頼関係を構築するために双方が「汗をかくことが必要」と訴え た。

内閣改造

安倍首相は社会の指導的地位に占める女性の割合を2020年までに 「少なくも30%程度」とする目標を掲げている。3日に予定している内 閣改造では女性の登用が焦点の1つとなっている。

小渕氏は閣僚の3割を女性にすべきかとの問いに、衆院議員に「女 性が8%しかいない中で、内閣の30%を女性にするのは正直ハードルが 高い」と指摘し、「基本的には適材適所が大事」との認識を示した。財 務相や経産相など、これまで女性が就任したことがないポストに女性が 就任すれば、「1つのメッセージになる」と語った。

自らの対応については、取材した29日時点では首相側から何ら打診 はないとして、「今の段階で受ける、受けないということはお答えでき ない」と述べた。

安倍政権が女性の社会進出を後押しする政策を進めていることにつ いては「これまで日本のリーダーがこれだけ力強くこの分野のことを打 ち出していただいたことはなかなかなかった」との認識を示した。

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