安倍政権:女性登用が政権浮揚のカギ、3日に改造-過去最多は5人

3日に内閣改造を予定している安倍 晋三政権は秋以降、いくつもの政治課題に直面する。2015年10月からの 消費税再増税の判断、原子力発電所の再稼働、集団的自衛権行使容認に 関わる法案などだ。女性閣僚を増やすべきという世論調査も出ており、 改造でどこまで女性登用を進められるかが政権浮揚のカギを握る。

安倍首相は8月26日、官邸で開いた女性有識者との意見交換で、 「これまでのわが国は、どちらかと言えば、男性中心の考え方が、知ら ず知らずのうちに定着していた」と言えるかもしれない、と指摘。その 上で、「それを変えていくためには、大きな社会変革を起こしていかな ければならない」と語った。

安倍政権は成長戦略の柱として女性の社会進出を挙げる。社会の指 導的な地位に占める女性の割合を20年までに「少なくとも30%程度」に 引き上げる目標を掲げている。内閣で達成するには、6人以上の女性を 入閣させる必要がある。これまでの過去最多は01年に発足した第1次小 泉純一郎内閣の5人だが、10年以上にわたってこの記録は破られていな い。

日本大学の岩井奉信教授は、過去最多タイの女性5人を登用する場 合でも背伸びをすることになるが、女性の社会進出推進は主要政策とな っているだけに多くの女性を起用する必要があると指摘する。

共同通信は31日、麻生太郎副総理兼財務相、岸田文雄外相らの留任 が固まったと報道。12年の総裁選を争ったライバルである石破茂幹事長 は29日に首相と会談し、自らの処遇について意見交換。その後、記者団 に対し、人事に関しては首相の意向に従う方針を示している。

内閣支持率

自民党の小池百合子元環境相は26日のインタビューで、安倍政権の 女性政策についての評価は10点中5点という。内閣改造での女性登用に ついては「2020年に30%なので6人ということにあまり重きを置かなく ていいと思うが、多分、安倍首相はそれを実行するのではないか、シン ボルとして」と指摘する。ただ、小池氏は1回は6人を達成できても、 男性議員の反発も予想されるとみる。

女性の積極登用は50%以下の数字も出てきた内閣支持率を引き上げ る可能性がある。毎日新聞が8月23、24両日に実施した調査で、59%の 人が女性閣僚を増やすべきだと回答した。同調査での内閣支持率は47% だった。

小渕優子元少子化担当相は29日のインタビューで、女性の閣僚につ いて「これまで2人ぐらいしか入ってこなかった。財務だとか経済産業 だとか、そういう所は女性があまりやってこなかった」と指摘。これら のポストに女性が就任すれば「1つのメッセージにはなると思う」と語 った。

内閣改造に先立ち、安倍政権が7月に行った中央省庁の幹部職員人 事では、法務省、経済産業省に初の女性局長が誕生している。

共同通信はこれまで女性閣僚候補として高市早苗政調会長、山谷え り子元首相補佐官らの名前を報道している。30日付の日本経済新聞朝刊 では主な女性の閣僚・自民党役員候補として両氏のほか、小渕氏、松島 みどり経済産業副大臣、有村治子元文部科学政務官、島尻安伊子前内閣 府政務官、上川陽子総務副大臣を挙げた。

少子化担当相の経験もある上川氏は28日のインタビューで、女性登 用を少しずつ進める手法はあまりよくない、思い切ってメッセージを出 してほしいとの考えを示した。上川氏は自らが何らかの役職を打診され た場合は引き受ける意向だ。

--取材協力:広川高史.

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