NY外為:ユーロが7週連続安、域内インフレが減速

29日のニューヨーク外国為替市場で ユーロは週間ベースで7週連続の下げ。域内の8月のインフレ率が低下 したことが影響した。

ユーロは対ドルで約1年ぶりの安値。ゴールドマン・サックス・グ ループはユーロ相場の見通しを下方修正した。欧州中央銀行(ECB) は9月4日に政策会合を開く。ドラギECB総裁は今月22日、域内のイ ンフレ期待値の低下を指摘し、 追加緩和観測が広がった。ロシア・ル ーブルは最安値を更新した。

シティグループの主要10通貨(G10)戦略の米州責任者、リチャー ド・コチノス氏は「米国で来週発表される経済統計は非常に前向き、あ るいは非常に強い内容になるとみられている。それが結果的にドルを際 立たせ、中銀が中立あるいはハト派とみられているユーロや円に対して は特に顕著となるだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.4%下げて1 ユーロ=1.3132ドル。週間では0.8%安。7週連続安は1999年12月以来 で最長となる。ユーロは一時、2013年9月6日以来の安値をつけた。

ドルは対円で前日比0.4%上昇して1ドル=104円09銭。円はユーロ に対してほぼ変わらずの1ユーロ=136円69銭。

ユーロの下落見通し

商品先物取引委員会(CFTC)がまとめた建玉明細によると、ヘ ッジファンドなど大口投機家の対ドルでのユーロ売り越し(ネットショ ート)は26日現在で15万657枚と、2012年7月以来の高水準になっ た。12日は13万8825枚だった。

ルーブルは対ドルで1%下げて最安値を更新した。ロシアが追加制 裁を受ける可能性があるとの懸念が強まった。

ウクライナ東部での戦闘激化を受け、欧州連合(EU)が対ロシア 追加制裁の用意があると警告。オバマ米大統領は28日、ロシアが「さら なる代償と結果」に直面していると語った。ウクライナのポロシェンコ 大統領は戦闘についてロシアによる「事実上の」侵略だと非難した。

ゴールドマン・サックスはドルに対するユーロの最近の下げは長期 的な下落トレンドの始まりだと指摘、2017年末までにパリティー(等 価)まで下げるとの見通しを示した。ゴールドマンのチーフ為替ストラ テジストのロビン・ブルックス氏は29日付のリポートで、3カ月間の予 想を1ユーロ=1.29ドルと、従来の1.35ドルから引き下げ、6カ月間予 想は1.25ドル(従来1.34ドル)に下方修正した。

ユーロ圏のインフレ率

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した8月のユー ロ圏消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.3%上昇。インフレ率は 7月の0.4%から低下し、2009年10月以来の低水準となった。ブルーム バーグがまとめたエコノミスト38人の予想中央値と一致した。

同日発表された7月のユーロ圏失業率は11.5%と、前月と同水準に とどまった。

朝方発表された米個人消費は予想外にマイナスだったが、ドルは円 に対して上昇した。米商務省によると、7月の個人消費支出(PCE) は前月比0.1%減少。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中 央値は0.2%増だった。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ドルは過去1カ月間で1.2%上昇。円は0.9%安、ユーロ は1.1%下げた。

原題:Euro Set for Seventh Weekly Decline as Region’s Inflation Slows(抜粋)

--取材協力:Mariko Ishikawa、大塚美佳、三浦和美、Kevin Buckland、Kristine Aquino、Eshe Nelson.

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