アップル、iPhone魔法再び-装着端末で相乗効果を期待

アップルが新技術の開発で一番乗り になることはほとんどない。それでも同社は広範囲にわたる製品群を生 み出してきた。2001年、音楽プレーヤー市場に「iPod(アイポッ ド)」を、07年にはスマートフォン業界に「iPhone(アイフォー ン)」を投入し、10年にはタブレット「iPad(アイパッド)」を発 売した。

こうした成功神話の再現を狙って、今回アップルが投じるのがウエ アラブル(装着型)端末だ。事情に詳しい関係者によれば同社は9月9 日、新型アイフォーンと共にウエアラブル端末を発表する。アップルは カリフォルニア州クパチーノの本社近くで開催する発表イベントの通知 を28日に発送した。

電子メールで送付した招待状には「Wish we could say more(もっ と言えればいいのですが)」と書かれている。アップルは現時点でそれ 以上のコメントを控えている。

フィットビットやジョウボーンなど、これまでにウエアラブル機器 を市場に投入した先陣企業の販売状況は必ずしも順調ではない。調査会 社パークス・アソシエーツによると、昨年のウエアラブル端末の販売台 数は世界全体で1360万台にとどまった。これはアップルが1カ月間で販 売するアイフォーンの台数とほぼ同じで、同社のティム・クック最高経 営責任者(CEO)には市場規模拡大の余地がある。

ここ4カ月が正念場

今回のアップルのウエアラブル端末は、創業者スティーブ・ジョブ ズ氏なきアップルがどこへ向かおうとしているのかを示す、これまでで 最も明確な材料でもある。就任から3年を経たクック氏はこの間、アッ プルが従来と同じように画期的な製品を世に出し続けられるのかを示す ため重圧にさらされてきた。

パイパー・ジャフレーのアナリストで、アップル株の投資判断を 「バイ(買い)」相当とするジーン・マンスター氏は、「クック氏が今 後数年間どのように評価されるかは、これからの4カ月で決まる」と話 している。

アップルは主力製品であるアイフォーンの新型発表と同時に行うこ とで、ウエアラブル端末の販売底上げを期待している。

発表イベントは本社近くのフリント・センター・フォー・ザ・パフ ォーミング・アーツで開催される。ベテランのアップル・ウォッチャー によると、この場所を選んだことは同社が今回のイベントを重要な節目 となる製品発表と位置付けていることを示しているという。

ジョブズ氏は1984年にこの場でマッキントッシュのコンピューター (PC)を発表。カラフルな「iMac(アイマック)」(ディスプレ ー一体型PC)を披露したのもここだった。経営不振にあえいでいたア ップルはこれによって再建に勢いをつけた。

原題:Apple Bets IPhone Magic Will Spill Over to Wearable Gadgets (1)(抜粋)

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