米国株:反落、GDP堅調もウクライナ情勢や小売り決算嫌気

米国株式相場は反落。S&P500種 株価指数は2000を下回った。国内総生産(GDP)改定値は速報値から 上方修正されたものの、ウクライナ情勢や小売り企業の決算が期待外れ となったことが嫌気された。

台所・家庭用品販売のウィリアムズ・ソノマは急落。7-9月(第 3四半期)の利益見通しがアナリスト予想を下回った。カジュアル衣料 品アバクロンビー・アンド・フィッチ(アバクロ)も安い。4-6月 (第2四半期)の売上高がアナリストの予想以上に落ち込んだ。衣料品 小売りのゲスは、通期利益見通しの下方修正を受けて下落。一方で宝飾 品小売りのシグネット・ジュエラーズは上昇。決算で利益が予想を上回 った。

S&P500種株価指数は前日比0.2%安の1996.74。ダウ工業株30種 平均は42.44ドル(0.3%)安の17079.57ドル。米証券取引所全体の売買 高は約42億株と、年初来で最低。

USバンクのプライベート・クライエント・リザーブの地域投資デ ィレクター、ジェフ・クラベツ氏は「2000といった大きな節目を越えれ ば、多少の利益確定売りは出る。現時点では正常な動きだ」と指摘し た。

S&P500種は7日につけた3カ月ぶり安値から約4.6%戻してい る。景気が回復する中でも金融当局が低金利を維持するとの観測が背景 にある。同指数は26日、初めて終値で2000を上回った。

経済動向

米商務省が28日発表した4-6月の実質GDP(季節調整済み、年 率)改定値は前期比4.2%増と、速報値の4%増から上方修正された。 企業の設備投資が大きく伸びた。

このほか7月の米中古住宅販売成約指数は市場予想を上回る伸びと なった。また新規失業保険申請件数はほぼ変わらずで、7年ぶり低水準 付近だった。

ウィルミントン・トラスト・インベストメント・マネジャーズのフ ァンドマネジャー、ウィルマー・スティス氏は「失業保険申請を見る と、8月の雇用統計(9月5日発表)では雇用者数が極めて堅調な伸び となることが示唆される」とし、「米経済は今後拡大がより広範囲に及 び、深みも増していく」と続けた。

ウクライナ情勢

ロシアのプーチン大統領はイタリアのレンツィ首相と電話で、ウク ライナでの流血阻止の必要性について協議した。ロシア大統領府が電子 メールで明らかにした。またウクライナのポロシェンコ大統領は、ロシ アが「事実上」侵攻していると述べ、国の防衛を強化すると表明した。 親ロシア分離主義者が勢力範囲を拡大する中で決意を示した。

USAAインベストメント・マネジメントのエグゼクティブディレ クター兼ポートフォリオマネジャー、ボブ・ランドリー氏は「こうした 地政学的イベントは一過性のものであることが多い。つまり相場は短期 的に下げるが、その後急速に回復することはよくあるということだ」と 指摘した。

レーバーデーの祝日を9月1日に控えて休暇に出る投資家が増える 中、米国株式市場での売買高は少なくともここ6年で最も少ない水準と なっている。ブルームバーグのデータによれば、売買高は8営業日連続 で50億株を下回っており、この連続日数はデータを取り始めた08年以降 で最長となる。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は2.3%上昇し12.05。

ウィリアムズ・ソノマは12%安の65.93ドル。同社は7-9月の1 株利益について58-63セントと予想。ブルームバーグがまとめたアナリ スト予想の平均は66セントだった。

アバクロは4.8%安の41.87ドル。ゲスは8.8%安の23.38ドルだっ た。

シグネットは7.7%高の116.37ドルで上場来高値となった。

原題:U.S. Stocks Drop as Ukraine, Retail Earnings Overshadow GDP Data(抜粋)

--取材協力:Namitha Jagadeesh.

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