ウクライナ大統領、ロシアの「侵攻」に対して防衛強化を表明

ウクライナのポロシェンコ大統領 は28日、同国への事実上のロシアの「侵攻」に対し防衛を強化すると表 明した。ウクライナ東部での戦闘が激化し、親ロシア分離主義者が勢力 範囲を拡大する中で決意を示した。

ウクライナ政府はこの秋から徴兵制を復活させる。同国はまた、支 援と特別パートナーシップ国の認定を米国に求めている。ウクライナの 国防安全保障会議のミハイロ・コバル副議長が28日記者団に述べた。米 国にはウクライナを支援する「さまざまなツール」があり、両国政府の 協議は進行中だと、米国務省のサキ報道官がワシントンで述べた。

紛争拡大を受けてトルコ訪問を中止した同大統領は安全保障会議を 緊急招集し、「ウクライナは自国を防衛することができる」と表明。そ の上で、「われわれは最新式のハイテク兵器が必要だし情報収集の手段 も必要だ。これらについての協議は完了した。状況はここから大きく改 善すると確信している」と語った。

ウクライナ東部での戦闘は回数、戦場の数ともに増えている。紛争 激化に対し、欧州連合(EU)は対ロ制裁の強化を検討しようとしてい る。

EU諸国も米国もロシアが「侵攻」しているとは断定していないも のの、北大西洋条約機構(NATO)はウクライナ政府軍を守勢に立た せた分離派の反撃をロシアが背後で操っているとし、1000人以上のロシ ア兵士がウクライナに入り最新式の武器の操作や戦術の助言をしている と指摘した。ロシア政府はウクライナ紛争への関与を繰り返し否定して いる。

南部に戦線拡大

ウクライナ軍幹部によると、武装勢力は南部に新たな戦線を開き、 政府軍は兵力の分散を強いられている。また、アゾフ海北岸での戦闘は クリミアへの陸路を確保するための作戦の可能性があるとNATO当局 者は述べた。

親ロシア派は支配下に置いているドネツクとルガンスクの周辺で複 数の町を掌握した。アゾフ海沿岸の都市を含むこの作戦で新たな戦線が 張られ、海からの物資調達経路が開かれたと、ウクライナのアバコフ内 相のアドバイザー、アントン・ヘラシェンコ氏が述べた。米国によれ ば、武装勢力の反撃をロシアが指揮している可能性がある。

ウクライナ国防省の報道官によれば、同国はロシアの軍用車両、2 車列を破壊した。

ヘラシェンコ氏は28日フェイスブックで、「ロシア正規軍を使った プーチン大統領の侵攻は既成事実だ」とコメント。リトアニア外務省は 「ロシア連邦軍によるウクライナ侵攻は明らかに始まっており、リトア ニアはこれを強く糾弾する」と表明した。

原題:Ukraine Seeks to Stem Rebel Surge as Russian Incursions Seen (1)(抜粋)

--取材協力:Andrew Langley、Holly Rosenkrantz、Leon Mangasarian、Krystof Chamonikolas、Ilya Arkhipov、Bryan Bradley、David McQuaid、Patrick Donahue、Callie Bost、Lu Wang、Fergal O’Brien、Andrew Frye、Andras Gergely.

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