影の銀行業界内で重圧高まる-ジレンマ抱え試される中国中銀

周小川中国人民銀行(中央銀行)総 裁の決意が試されている。6兆ドル(約620兆円)規模のシャドーバン キング(影の銀行)業界内で圧力が高まり、政府の成長目標が達成でき ない恐れが強まる中で、周総裁が過度の金融緩和に頼らないことができ るかどうか焦点となっている。

この3カ月間に山西省の炭鉱や福建省の森林などの資産を裏付けと する少なくとも10の信託が返済難に陥った。7月の新規融資の落ち込み で業界の重圧が浮き彫りとなり、周総裁は景気減速の回避に向けた政策 緩和か現状維持かの二者択一を迫られている。

シティグループの中国担当シニアエコノミスト、丁爽氏(香港在 勤)は「人民銀はジレンマに直面している」と指摘。「人民銀は政府の 一部であり、成長を支援するために可能な手段を講じることが必要だ が、その一方でどの政府機関よりも債務拡大のリスクを熟知している。 難しい綱渡りだ」と述べた。

李克強首相は今年、7.5%成長目標を掲げているが、工業生産・投 資の伸び鈍化や不動産市場の落ち込み、製造業の低迷などで既に目標達 成が脅かされている。

人民銀は過去2年にわたり政策金利である貸出基準金利と預金金利 を据え置いている。一方、現地メディアの先月の報道によれば、同行は 政府支援の住宅プロジェクト向け資金調達を後押しするため中国国家開 発銀行に1兆元(約17兆円)規模の3年物融資を提供した。人民銀はま た、農業支援のため一部の地方銀行支店に200億元の再貸付枠を最近付 与したことを、ウェブサイトに27日掲載した声明で明らかにしている。

--取材協力:Kevin Hamlin.

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